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2004 年度 実績報告書

デジタルエンターテイメント産業におけるプロジェクトマネジメント方式活用の国際比較

研究課題

研究課題/領域番号 16730206
研究機関立命館大学

研究代表者

中村 彰憲  立命館大学, 政策科学部, 助教授 (70367134)

キーワードデジタルコンテンツ / プロジェクトマネジメント / コンテンツ・プロデュース / 経営戦略
研究概要

本研究の課題であるデジタルエンターテイメント産業におけるプロジェクトマネジメント方式活用に関する国際比較を研究するにあたり、この初年度においては、同産業研究としてはアクセスが比較的容易な、ソフトウェア産業の後進国の現状を捉えていった。ヒアリング調査の実施先は、1)台湾、2)中国、3)ロシア、ならびに4)インドである。先行研究が比較的少ない中で、本研究は、デジタルコンテンツ開発をすすめるにあたり、どのような意識をもって、開発プロセスを進行させているかを見極めつつ、開発人員が持つ、プロジェクトマネジメントに対する意識について研究していった。結果。台湾においては、ゲームコンテンツ開発における予算、納期を明確に認識したうえで、それらを予算の範囲内、ならびに納期の範囲内の収めようという強い意識が見受けられた。同時に、開発プロセスの段階を細分化、明確化し、それらを対外組織に分かるようにするという動きも見られた。一方、中国のゲーム開発企業は、全般的にそこまで意識するというよりは、ひとつの作品を開発側が納得がいくまで、作りこんでいこうという意識をもっているように見受けられた。この意識の違いの説明要因として、台湾の特殊事情が挙げられる。台湾は人口約2000万人強と極めて小さい枠に限られており、自国だけでは、開発コストの回収は認められても、それ以上の利益は考えられにくい。また、中国オンラインゲーム産業の躍進で、中国行政が、コンテンツ産業に注目をはじめたため、台湾企業を含む、外資企業への規制が序々に激しくなっている。このような環境下、台湾企業は、売り上げの一部を外部のクライアントからの受注に頼らざるをえない状況となりつつある。そのような中でOEM開発のように、外部の組織にとってもクリアな開発プロセスと、それにともなう見積もり手法というのを開発しつつある。ただ、この手法が感覚やセンスが問われるコンテンツ開発において、どの程度有効なのか、というところまで言及するにはいわっていない。ただし、まだ自国の市場そのものが魅力的である中国に所在するデジタルコンテンツ開発企業とは少なくとも現行の段階ではその開発スタイルに違いがあることを確認できたインド・ロシアのコンテンツ開発拠点については、調査が終わったばかりのところであり、まだ明確な報告書を執筆するにいたっていない。したがって、これらの報告は来年の報告書の中でまとめていくこととする。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 図書 (1件)

  • [図書] 中国ゲームビジネス徹底研究2005(内 第4章が本研究助成の対象)2005

    • 著者名/発表者名
      中村 彰憲
    • 総ページ数
      191
    • 出版者
      エンターブレイン

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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