本年度は、未来傾斜企業(人材育成などに長期的な視点やビジョンを持つ、未来の重さを大切にしている企業)と考えられる企業の事例を、書物や記事、データなどから収集し、その現状の把握に努めると共に、そのうちの数社に対し、実際にヒアリング調査も行った。その結果、やはり、それらの企業で機能しているプロジェクト・チームでは、いわゆる「学習コミュニティ」の状態が成立しており、そのメンバーは、プロジェクトを通じて知的刺激を得ると共に、メンバー同士の交流を通じて組織内地図も作りやすくなる傾向がうかがえた. また、学習コミュニティとしての特徴をより明確にする目的で、愛・地球博における市民プロジェクトにおける学習活動の観察も行い、期限つきで人材育成の観点が弱い市民プロジェクトとの対比も試みた.
|