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2005 年度 実績報告書

製品アーキテクチャのモジュール化プロセスの動態要因分析

研究課題

研究課題/領域番号 16730211
研究機関京都産業大学

研究代表者

具 承桓  京都産業大学, 経営学部, 講師 (20367949)

キーワード製品アーキテクチャ / モジュール化 / 企業間関係のダイナミズム / 知識の統合化 / 知識の境界 / 組織能力構築 / 自動車産業
研究概要

本年度は,質問表調査と事例調査をベースに,3つの研究実績を上げた。その研究成果の内容を簡単に示すと,まず,モジュール化プロセスは知識の統合化プロセスが先行すべきであることが明らかになった。第2に,知識統合化のため,機能横断的な組織による組織の統合が重要であり,自社の分業範囲を超える知識の獲得・維持が企業間分業範囲の再設定の際に,重要な競争力になることが明らかになった。第3に,サプライヤーの対応戦略として,製品の統合性の追求,最終ニーズを反映した製品開発と提案力の向上,首尾一貫したプロセス・マネジメント能力の構築が必要であることがわかった。第4に,知識の獲得手段としての合併が成功するためには,上記の2,3が重要なサプライヤーの戦略的課題であることが分かった。第5に,モジュール化の動態的な要因として,そのプロセスにおける学習,能力構築が,企業間関係のダイナミックに影響を与え,分業の境界線の再設定と製品アーキテクチャの変化を更に促すことになることがわかった。
これらの成果を組織学会で発表した。また,発表論文を更に発展させたものが,ディスカッションペーパー「企業間分業構造の変化とサプライヤーの対応戦略」である。最後に,これまでの研究成果を踏まえて,自動車産業におけるモジュール化プロセスのダイナミズムについて「博士論文:製品アーキテクチャの変化と知識統合化プロセス」としてまとめた。この点で,本研究の目的である製品アーキテクチャのモジュール化プロセスと組織間関係のダイナミックスについて、その内的・外的動態的要因がある程度明らかになったと考える。しかしながら,新しい発見をもとに,来年度にはモジュール化パスにおける企業間の差とその要因について更なる研究が求められる。今後,博士論文の成果をベースに学会などで発表し,学会誌に投稿する予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 製品アーキテクチャの変化と知識統合化プロセス-自動車産業におけるモジュール化をめぐるダイナミズム-2006

    • 著者名/発表者名
      具 承桓
    • 雑誌名

      東京大学経済学研究科 博士学位請求論文(3月28日提出)

      ページ: 190

  • [雑誌論文] 企業間分業構造の変化と部品サプライヤーの対応戦略-CK社の合併プロセスとモジュール化戦略2005

    • 著者名/発表者名
      具 承桓
    • 雑誌名

      組織学会全国研究発表大会(横浜国立大学)

      ページ: 223-226

  • [雑誌論文] 企業間分業構造の変化とサプライヤーの対応戦略-カルソニックカンセイ社の合併プロセスとモジュール化戦略-2005

    • 著者名/発表者名
      具 承桓
    • 雑誌名

      東京大学ものづくり経営研究センター(MMRC),ディスカッションペーパー.http://www.ut-mmrc.jp/ 2005-MMRC-45

      ページ: 35

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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