ブランドの価値構造(機能)に関する研究を初めとして、消費者行動における自己研究(自己表現中心:自己表現による自己概念への影響、消費者行動との関連など)、象徴的消費、顕示的消費、心理学・社会心理学における関連研究のレビュー等を行ってきた。 また、昨年度までに実施してきたインタビュー調査の追加調査を行った。WEBを活用した調査によりデータを収集、また、定性的調査(インタビュー、レポート)により、消費者が自分にとって重要な、あるいは欠かせないと感じるブランドないし製品に対して抱いている、自分にとっての意味や役割を調査した。現段階では、これらの調査によって得たデータを集計、分析している最中である。 そして、ブランドの自己表現的機能に関する概念仮説とインタビューに基づく結果を論文化(投稿中)し、今後の調査計画などを含み、商業学会もしくは消費者行動研究学会にて報告する準備を行ってきた。 さらに、取り入れる概念を拡張すべく、マーケティング論、消費者行動論、ブランド論、心理学、社会心理学等、これまでサーベイしてきた分野以外の専門分野を取り入れ、研究自体の進展を図った。特に、知識創造論などの概念を取り入れることで、本研究の意義が深まると考えられる。
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