研究概要 |
今年度の研究は、おおむね、提出済みの研究実施計画どおりに進んだ。まずは、調査地域となっているインド・ウッタルプラデシュ州バラナシの地域教育計画を明らかにするために、平成16年11月から12月にかけて約一ヶ月の期間、現地調査と基礎資料収集を実施した。具体的にはバラナシに駐在しているウッタルプラデシュ州東部地域の義務教育担当官から、ウッタルプラデシュ州東部とバラナシの義務教育の現況、私立学校の認可制度、政府がイニシアティブをとって進めている義務教育就学継続支援プログラムの現況と問題点を聞き取った。また、義務教育制度の現況については州政府教育当局が所持しているデータを入手することができた。 これらの成果は、平成16年に発表した日本南アジア学会の学会誌論文School Choice and Divided Primary Education : Case study of Varanasi, UP state Indiaの前半部に盛り込んであるが、それ以上に、次年度に本格的に実施する義務教育学校の経営者、就学継続支援プログラムの現場責任者、また義務教育対象年齢の子どもを持つ親への聞き取り調査を企画する上で有益なものとなった。16年度の後半は、年度中の調査のデータを整理検討し、来年度に行う調査の準備を進めていた。 なお、調査旅費以外の予算執行としてパーソナルコンピュータ一式を購入したが、これは現地での調査実施におけるデータの記録・整理、また国内でのデータ整理と分析に活用した。
|