研究課題
実践的調査研究の拠点を、神戸市東灘区の「わっはの家」と東京都国立市の「くじらハウス」に定め、実態の把握や課題の洗い出しを行った。特に「わっはの家」では、このコミュニティハウスの実践者を中心として共同研究者となってもらい、研究会を組織した。研究会は、9月17日、10月23日、11月26日、1月20日の合計4回行った。この研究会の詳細情報については、http://www2.kobe-u.ac.jp/ ̄zda/communityhouse.htmlで公開している。この研究会では、「わっはの家」の理念や方向性についてワークショップ方式で検討したり、外部団体や補助金などの資源活用の状況や戦略についてまとめたり、コミュニティハウス概念を明確化したり、コミュニティハウス間の比較検討などを行った。「くじらハウス」については、代表者に聞き取りを行い、実態や戦略、ネットワーク、課題等をまとめるとともに、今後の研究協力の確約を得た。コミュニティハウスの全国的動向については、さまざまなメディアから情報を収集し、データベースの作成を試みた。その結果、障害児の放課後活動に関わるコミュニティハウスの展開が全国的に広がってきていることがわかった。その一方で障害のある成人を主な対象としたインフォーマルな地域生活支援の場としてのコミュニティハウスについては、情報数が少なく、全国的な広がりまでには至っていないことが予想された。また、世界の動向とも関連させるべく、英国The Open Universityで開催された「The History of Self-advocacy for People with Learning Disabilities」(2004年5月6日〜7日)において招待講演を行うとともに、集まった各国の研究者・実践者と情報交換を行った。
すべて 2004
すべて 雑誌論文 (3件)
Disability & Society Vol.19,No.6
ページ: 627-646
現代的人権と社会教育の価値(日本社会教育学会編、共著)(東洋館出版)
ページ: 292-310
生涯学習と地域社会教育(末本誠・松田武雄編著・共著)(春風社)
ページ: 151-174