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2006 年度 実績報告書

自己愛的人格を中心とした青年期発達プロセスの検討

研究課題

研究課題/領域番号 16730334
研究機関中部大学

研究代表者

小塩 真司  中部大学, 人文学部, 助教授 (60343654)

キーワード自己愛 / 集団活動 / 適応 / パーソナリティ特性 / 自己評価 / 他者評価
研究概要

青年期は自己の再構成が重要な課題であり,児童期までにいったん確立された自己の構造が大きく変化する時期であると言われている。そしてそのような自己の再構成の時期には,自己愛的な状態に陥りやすいことが指摘されている。このような自己愛的な人格を中心とした青年期の心理的特徴を探ることが本研究の目的である。
第1に,自己愛傾向と自尊感情が,集団での活動の自他評定に対してどのような影響を及ぼしているのかを検討した。実際に数名の集団活動を行う授業内で調査を実施し,一連の授業のほぼ終了時に調査を行った。調査では,集団活動の自己評価とメンバー相互の評価を求めた。結果から,自己愛傾向も自尊感情も,集団内においてうまく活動しているという自己評定に対しては正の影響を及ぼすのに対し,自己愛傾向の一部は他者からの否定的な評価に結びつく可能性があることを示した。
第2に,自己愛傾向の尺度に関する先行研究と,自己愛傾向の2成分モデルに至るまでの経緯をまとめた。そして,NEO-PI-Rによって測定されたBig Five Personalityとの関連を検討することにより,自己愛傾向の2成分モデルによって導かれる自己愛の2つの側面の特徴を明確化することを試みた。結果は以下のようなものであった。「自己愛総合」は神経症傾向と負の相関,外向性と正の相関,調和性と負の相関,誠実性と正の相関を示した。「注目-主張」は神経症傾向,外向性,調和性と正の相関,開放性と負の関連を示した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 自己愛傾向と5因子性格 : 自己愛傾向の2成分モデルの特徴2006

    • 著者名/発表者名
      小塩真司
    • 雑誌名

      人文学部研究論集(中部大学) 16

      ページ: 55-69

  • [雑誌論文] 自己愛と自尊感情が集団活動の自己評価および 成員評価に及ぼす影響 -2つの自己肯定感の対比-2006

    • 著者名/発表者名
      小塩真司
    • 雑誌名

      日本パーソナリティ心理学会第15回大会発表論文集 15

      ページ: 90-91

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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