研究概要 |
本年度では、研究初年度にあたるため、研究計画にある、SC教育プログラムの作成及び授業研究、事例データベースの作成を行った。また、心理面接室にビデオシステムの設置を行った。 その中で、スクールカウンセリングの事例研究である「スクールカウンセリングにおいて複数の問題行動児童を抱える担任教師にコンサルテーションを行った一事例-Solution-Focused-Therapyを用いて-」、「教師と連携しながらウノを媒介として関わった相談室登校児童の1例」では、学校システムと連携しながら、学校場面の様々な問題に対応する具体的な手法について提案している。前者では、スクールカウンセリングにおいて、、Solution-Focused-Therapyを用いた教師へのコンサルテーションを行った事例を紹介し、Solution-Focused-Therapyを用いる有効性が示唆された。後者では、小学校6年女子の不登校から相談室登校,教室入室を果たした事例を紹介し,考察を加えた。筆者が教師と連携し,E子が意思表示しないことに注目し,ウノを通して関わりながら,意思表示できるように変えることを行っている。 また、「スクールカウンセラーの学校システムへのジョイニングの実際-自らの体験を振り返って-」では、10年に渡る、自らのスクールカウンセラーとしての経験を振り返り、スクールカウンセラー赴任時に学校システムにジョイニングする際の活動について、論考を行った。 また、授業研究として「学生の意見、アイデアを取り入れた授業方法の改善に関する研究 その4 -解決志向セラピーの質問方法を用いて-」を行い、学生の意見を取り入れた授業方法改善の過程を検討し、結果として学生の意見、アイデアを取り入れることにより授業評価が上がっていったことが立証できた。 その他にも教育業績として2編論文を発表した。 来年度はこれらの成果を踏まえてさらに具体的な研究を行っていきたい。
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