広島県三次市三和町において、下記の研究を実施した。 1.健康教室の開催 全4回に渡り、高齢者を在宅介護している介護者約20名を対象に、フットマッサージを中心とした健康教室を実施した。健康教室の内容は、以下の通りである。 第1回 足に関する基礎知識。ハンドケアについて 第2回 足のトラブルへの対応、見分け方 第3回 足の洗い方。爪の切り方。足のマッサージの仕方 第4回 健康な歩き方 この効果評定については、人生満足度尺度、バウムテストおよび、各回の前後の血圧測定により行った。その結果、毎回、健康教室実施後の最高血圧、最低血圧ともに低下しており、心理的な安定が見受けられた。 2.介護者への心理面接 家族会に参加できない介護者の自宅を訪問し、心理面接を実施した。面接の構造は以下の通りである。 頻度:介護者の希望に沿って、1名あたり、1回〜数回実施。 時間:60分〜90分 本研究の面接対象となった介護者の多くが、老老介護であった。よって、介護者も「いつまで介護を続けることができるか分からない」、「自分の介護は誰がしてくれるのだろう」という不安を抱えていた。また、その不安は、介護者の配偶者の疾患が重い場合には特に強いことが伺えた。つまり、介護ストレスには、介護者自身の身体的・精神的負担の軽減だけでなく、介護者を支える配偶者の存在が大きいことが示唆された。
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