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2004 年度 実績報告書

系列的な反応を行う際のプランニングにおける意味的・形態的情報の統合に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16730370
研究機関名古屋大学

研究代表者

川合 伸幸  名古屋大学, 大学院・情報科学研究科, 助教授 (30335062)

キーワード系列的な反応 / プランニング(行動の計画) / 意味情報 / 数字の序列化 / タッチパネル / チャンク
研究概要

ヒトが系列的な反応をおこなう際に、どのように運動の計画を立てるのか(プランニング)に関する研究をおこなった。具体的には、コンピュータモニタ上に、0〜9までのアラビア数字を複数個呈示し、小さい順に選んでいくという課題を被験者におこなわせた。研究代表者のこれまでの研究から、すべての数字が異なる場合(1-3-5-6-8-9)よりも、同じ数字が含まれている条件(1-3-3-3-8-9)のほうが、最初に反応するまでの潜時が短いことがわかっている。このことは、行動の計画をする際に、同じ序列の数字を「チャンク」(統合)するためだと考えられる。本研究の目的は、この「チャンク」のメカニズムを解明することである。そのため刺激系列に漢数字を含めて、意味的に等しい項目が含まれる条件を設定し、そのような場合においても「チャンク」が行われるのかを検討することであった。
しかし、これまでの研究では、被験者に直接指でモニタに触れさせていたが、マウスで触れさせる場合には反応潜時などが異なることに気づいた。まず、この違いがどの程度反応潜時に影響するかを明らかにするために、直接手で触る場合とマウスで順にクリックしていく場合を比較した。通常、大学生および大学院生はマウスをあたかも「自分の手」のように感じる。そのことは、マウスの動きを少しずらすようにしただけで、非常に操作が困難になることからもわかる。しかし、数字の序列化課題において直接手で触る場合よりも、マウスで反応する方が潜時が遅くなった。実際に手を動かす範囲はマウスのほうが少ないにもかかわらず、このような結果が得られたのは、モニタ上で反応する軌跡とマウス上での反応軌跡が、垂直面と水平面で異なっているため、そのような「変換」が必要とされるためだと考えられた。すなわち、さも「手のように」動かしているマウスの反応計画には付加的な変換過程が含まれていることが示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Action planning in humans and chimpanzees but not in monkeys.2004

    • 著者名/発表者名
      Kawai, N.
    • 雑誌名

      Behavioral and Brain Sciences 27

      ページ: 42-43

  • [雑誌論文] Fetal habituation correlates with functional brain development.2004

    • 著者名/発表者名
      Morokuma, S., Fukushima, K., Kawai, N., Tomonaga, M., Satoh, S., Nakano, H.
    • 雑誌名

      Behavioural Brain Research 153

      ページ: 459-463

  • [雑誌論文] 対話を伴うビデオ映像を幼児はよく憶えるか?2004

    • 著者名/発表者名
      坂田陽子, 川合伸幸
    • 雑誌名

      発達心理学研究 15

      ページ: 376-384

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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