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2005 年度 実績報告書

系列的な反応を行う際のプランニングにおける意味的・形態的情報の統合に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16730370
研究機関名古屋大学

研究代表者

川合 伸幸  名古屋大学, 大学院・情報科学研究科, 助教授 (30335062)

キーワード系列的な反応 / プランニング / 意味情報 / 数字の序列化 / タッチパネル / チャンク
研究概要

ヒトが系列的な反応をおこなう際に、どのように運動の計画を立てるのか(プランニング)に関する研究をおこなった。具体的にはコンピュータモニタ上に、0〜9までのアラビア数字を複数個呈示し、小さい順に選んでいくという課題を被験者におこなわせた。研究代表者のこれまでの研究から、最初の数字を反応するまでの時間がもっとも長く、それ以降は短くかつ反応時間に差がないことと、すべての数字が異なる場合(1-3-5-6-8-9)よりも、同じ数字が含まれている条件(1-3-3-3-8-9)のほうが、最初に反応するまでの時間が短いことがわかっている。このことは、まず最初に行動の計画を立ててから反応し始めていることと、行動の計画を立てる際に、同じ序列の数字を「チャンク」(統合)するためだと考えられる。
本年度は、形態が多少異なるが意味的には等しい項目(たとえば、通常のフォントと、斜体のフォント)が混在する条件において、それら同士をまとめてチャンクにするような処理がおこなわれるかを検討した。具体的には、すべての数字が異なる場合を背景試行とし、同じ数が含まれる2種類のテスト条件間で反応時間を比較した。通常のテスト条件では、すべての数字は一般的なHelveticaフォントであったが、斜体条件では同一項目の数字が斜体であった(1-3-3-3-8-9)<註:3は斜体で表示された>。また、同一項目の数字を斜体にする比率も操作した。その結果、通常のテスト条件と斜体条件での反応時間に違いはなく、斜体条件で形態的なまとまり(および一種のポップアウト)による反応の促進は見られないことがわかった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (3件)

  • [雑誌論文] 動物の認知:比較からみる心の進化と発生2005

    • 著者名/発表者名
      川合伸幸, 平石界
    • 雑誌名

      認知科学 12・3

      ページ: 137-141

  • [図書] Cognitive development in chimpanzees Chap.3, Cognitive abilities before birth : Learning and long-lasting memory in a chimpanzee fetus.2006

    • 著者名/発表者名
      Kawai, N.
    • 総ページ数
      16(48-63)
    • 出版者
      Springer-Verlag
  • [図書] Cognitive development in chimpanzees Chap.20, Color recognition in chimpanzees (Pan troglodytes).2006

    • 著者名/発表者名
      Matsuno, T., Kawai, N., Matsuzawa, T.
    • 総ページ数
      13(317-329)
    • 出版者
      Springer-Verlag
  • [図書] パピーニの比較心理学:行動の進化と発達2005

    • 著者名/発表者名
      パピーニ著, 比較心理学研究会訳, 石田雅人, 川合伸幸, 児玉典子, 山下博志
    • 総ページ数
      542
    • 出版者
      北大路書房

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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