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2006 年度 実績報告書

高血圧ラットSHRにおける循環器系活動と情動行動との機能的連関

研究課題

研究課題/領域番号 16730376
研究機関東北文化学園大学

研究代表者

佐藤 俊彦  東北文化学園大学, 医療福祉学部, 助教授 (20322612)

キーワードラット / SHR / 血圧 / 驚愕反応 / FPS / 血管拡張薬 / 恐怖条件づけ / 行動の生理学的基礎
研究概要

本研究課題では,高血圧ラットSHRの驚愕反応に関する行動的特徴と,その生理学的基礎,特に循環器機能との関連を明らかにすることを目標としている。
昨年度に行ったSHRとWKYの驚愕反応と恐怖増強(fear-potentiated startle, FPS)を調べる実験について,追加実験を行って,データを追加した。各セッションの前半と後半の試行とで別個に平均を集計したところ,恐怖条件づけ後24時間では,セッション前半の試行のFPSの指標(%FPS)には有意な系統差はなく,後半でのみ,SHRの%FPSが大きかった。この結果より,SHRの情動的性質について,情動的な興奮性が一般に高まっているというよりはむしろ,情動喚起刺激に対する慣れが遅いと推定できた。この研究成果については平成18年10月に開催された北米神経科学会(米国Atlanta)にて発表するとともに,驚愕反応ならびに恐怖増強の世界的権威Michael Davis教授のラボ(Emory大学)を訪問し,実験手法についてアドバイスを受けた。また,同年11月の日本心理学会においても,SHRの驚愕反応に関する研究成果の発表を行った。
今年度には新たな実験も開始した。昨年度からの予備実験の結果を踏まえながら,Davis教授から受けたアドバイスも参考に実験をデザインした。血管拡張薬ヒドララジンの静脈内投与により,血圧の低下したSHRでは,FPSの程度が有意に減少していた。また,少数の個体に対して,別種の降圧剤を投与したところ,同様にFPSが小さくなった。SHRで比較的大きなFPSがみられる生理学的背景として,心臓血管系の高い機能水準が寄与している可能性が示された。この成果は平成19年度の国内外の学会において発表するとともに,論文投稿を準備している。なお,本研究における動物飼育と実験実施にあたっては,東北大学文学研究科心理学研究室の設備を借用した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Startle response in spontaneously hypertensive rat (SHR) : Characteristics of fear-potentiated startle.2006

    • 著者名/発表者名
      Toshihiko Sato
    • 雑誌名

      Neuroscience 2006 (abstracts)

      ページ: 67.12

  • [雑誌論文] 高血圧ラットSHRの驚愕反応(3) : Fear-potentiated startleの特徴.2006

    • 著者名/発表者名
      佐藤俊彦
    • 雑誌名

      日本心理学会第70回大会発表論文集

      ページ: 483

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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