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2005 年度 実績報告書

情報の提供者・受容者間の相互関係からみた公立学校情報の公平性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16730384
研究機関千葉大学

研究代表者

貞広 斎子  千葉大学, 教育学部, 助教授 (80361400)

キーワード教育情報 / 情報公開 / 学校へのアクセス / 学校裁量予算
研究概要

これまでの研究代表者の研究成果からは、保護者が公開して欲しいと考えている学校情報が明らかになっているが、本年度は、こうした情報と、実際に公開されている学校情報との比較検討を行い、その調和・不調和の実態を明らかにするとともに、学校情報の内容・表現の差異がもたらす、学校改革力に関する調査に着手した。
前者については、全国でもっとも先進的と考えられる横浜市が示している学校の情報公開指針を参考に、その指針が示している情報内容と、貞広(2003)によってもたらされた保護者の情報需要との比較対象を行った。その結果、保護者の需要が最も高い「学力」や「個々の教師に関する情報」は横浜市では公開すべき情報となっていない一方、最も特徴的な点として、各学校の経営やマネジメントに関する情報、特に、学校裁量予算に関する情報の公開が義務付けられていることが明らかになった。こうした学校マネジメントに関する情報は、保護者のニーズが低い一方で、学校関係者には「見る人がみればわかる」学校間の差異を明確にする情報であり、学校にはこれまでにない緊張感を生み、学校改革のエンジンとなる可能性がある。いわば、保護者の情報ニーズが低い故に風評による情報の歪みを生みにくく、それにも関わらず学校改革には効果がある情報公開の姿ともいえる。これまでの研究では、情報の供給と需要が合致することの重要性に着目してきたが、情報に対しての保護者の非中立的対応-例えば、特定の情報内容や表現方法に対する過剰反応や極端な無関心、例えば、学校間の些少な差異を非常に大きな差異と理解・反応したり、公開される情報の限られた一部しか注目・活用しないといった現状を考えると、過剰な反応を生みにくい情報領域に注目していくことは、今後の学校情報の公開に対してひとつの方向性を示していると考える。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (4件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 臨時教員や外部教師をどう活用するか2005

    • 著者名/発表者名
      貞広斎子
    • 雑誌名

      シリーズ学校力 第1巻

      ページ: 96

  • [雑誌論文] 教職員の他者評価・相互評価能力向上のポイント2005

    • 著者名/発表者名
      貞広斎子
    • 雑誌名

      教職研修総合特集 わが校の「教育力」 第2巻

      ページ: 78

  • [雑誌論文] 学校評議員制を学校マニフェストづくりで活性化させよう2005

    • 著者名/発表者名
      貞広斎子
    • 雑誌名

      教育課題完全攻略シリーズ つくってみよう"学校マニフェスト"-運用法から評価まで- 第1巻

      ページ: 108

  • [雑誌論文] PTAの声を学校マニフェストづくりに反映させよう2005

    • 著者名/発表者名
      貞広斎子
    • 雑誌名

      教育課題完全攻略シリーズ つくってみよう"学校マニフェスト"-運用法から評価まで- 第1巻

      ページ: 112

  • [図書] 世界の教員養成II-欧米オセアニア編-2005

    • 著者名/発表者名
      八尾坂 修
    • 総ページ数
      160
    • 出版者
      学文社
  • [図書] GIS-Based Studies in Humanities and Social Sciences2005

    • 著者名/発表者名
      Atsu Okabe
    • 総ページ数
      344
    • 出版者
      CRC Press(Taylor & Francis Group)

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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