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2004 年度 実績報告書

アフリカ教育開発における国際機関の影響と教育改革の展開過程に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16730407
研究機関お茶の水女子大学

研究代表者

浜野 隆  お茶の水女子大学, 文教育学部, 助教授 (00262288)

キーワード教育開発 / アフリカ / 構造調整 / 世界銀行 / 開発教育 / 国際機関 / 教育政策 / 教育改革
研究概要

本年度は、資料収集と国内における聞き取り調査により、1987年教育改革以降のガーナにおける教育状況を検討した。
(1)収集資料の分析
本年度の収集資料の分析の結果、以下の点が明らかになった。世界銀行の構造調整は政府教育支出を左右していったが、構造調整の教育への影響でより重要なことは、構造調整が教育システムの変容をももたらしたということである。構造調整は、経済・財政・社会の諸領域に大きな構造変動をもたらしている。ガーナにおいて1983年に始まった構造調整プログラムは、1987年には大きな「教育改革」をもたらすことになった。それまでの6-4-5-2制という大学入学までに17年をかける制度から、6-3-3制へと大転換を図ることになった。また、大学への補助金を削減し、その分を初等教育に向けるようにもなった。そのような大転換が急速に実施されたということは、現在もなおガーナの教育界に混乱をもたらし続けていることが明らかとなった。
(2)関係者への聞き取り調査
国際機関における分権化政策、途上国における学校経営、大学補助金システム等について、専門家への聞き取り調査を行った。また、現在、日本の大学院に留学しているガーナ人留学生に対し、JSS(新制度による前期中等学校)およびSSS(新制度による後期中等学校)の現状および問題点について聞き取り調査を行った。その結果、急速な中等教育の拡大により、質的な問題が大きくクローズアップされていること。JSS卒業者の受け皿が十分でないこと、1987年教育改革が性急かつ制度改革を中心としたことにより、それに伴う教師教育やカリキュラム、学校運営などの整備が不十分となったこと、そして結果として教育改革の効果の発現が限定的なものになったことなどが明らかになった。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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