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2006 年度 実績報告書

聴覚障害幼児・児童に対する日本手話指導教材の開発とその実践的応用

研究課題

研究課題/領域番号 16730434
研究機関金沢大学

研究代表者

武居 渡  金沢大学, 教育学部, 助教授 (70322112)

キーワードろう学校 / 幼稚部 / 手話 / ビデオ教材 / 手話評価 / リテラシー / 会話 / リテラシー
研究概要

近年、ろう学校幼児部の中で、遊びを通して手話によるコミュニケーションを深める実践は多くなされているが、小学以降の教科学習を可能にするためには、一定以上の手話力が求められる。そのためには、教師と子どもとの手話による会話だけでなく、いつでも同じ表現を見ることができ、また繰り返し使うことのできる手話ビデオ教材が有効であると考えられた。本研究では、幼稚部の活動の中で用いることのできる手話ビデオ教材を作成し、手話の力を小学以降の教科学習につなげていくモデルを提案した。
平成17年度に行ったろう学校教員へのインタビュー調査により、行事や幼児が日常体験している身近な出来事を題材にした手話エピソードが教育現場で使いやすいということが明らかになったため、平成18年度は、演劇活動も行っており、日本手話が第一言語であるろう者2名の協力を得て、ろう児の身近な話題について約20のエピソードを手話で表現してもらい、それをビデオ収録した。
その上で、収録したビデオを、ろう学校教員(ろう教員2名,聴者教員2名,難聴学級教員1名)に見てもらい、子どもの教育的観点からエピソードの修正を行い、より教材として適切なストーリーになるよう改良を行った。その上で再度、子ども向けに改良されたエピソードを手話が第一言語であるろう者に手話で語ってもらい、スタジオで撮影を行った。編集作業を行った後、最終的に作成された教材として、幼稚部の子どもたちにとって身近な12の話題から構成された手話ビデオが出来上がった。本来であれば、そのビデオをろう学校の幼稚部に配布し、実際の教育実践の中で使ってもらった上で評価を行う必要があるが、時間的に問に合わず、いくつかのろう学校に配布するだけで終わってしまった。今後、ビデオを使ったモデル授業の提案や現場の先生との研究授業の積み重ねなどをしていくことが必要であろう。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 言語獲得期における指さしと発声の関係:聴覚障害児の母子コミュニケーションの分析から2006

    • 著者名/発表者名
      江尻桂子, 武居 渡
    • 雑誌名

      茨城キリスト教大学言語文化研究所紀要 11-12

      ページ: 57-68

  • [雑誌論文] 言語の写像性は言語獲得を促進させるか:手話獲得研究からの知見2006

    • 著者名/発表者名
      武居 渡
    • 雑誌名

      コミュニケーション障害学 23・2

      ページ: 143-151

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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