研究概要 |
本研究では,聴覚障害をもつ本学学生と教職員における手話を中心としたコミュニケーションの支援を行うことを目的としている.そのため,手書き入力装置などのタブレット機能を意味検索を行い読み取りの支援を行うだけでなく,情報携帯端末(PDA)を用い手話動作を利用範囲の制約に縛られることなく,様々な状況に対応したコミュニケーション支援システムの開発をしている. 本年度は,そのための最初の段階として開発や通信機能などの制約の多いPDAではなく,タブレット機能を有した通常のPC(タブレットPC)をベースに,タブレット入力を用いた手の動きの入力方法の検討を行い手首の動きを用いた手話単語の検索入力を作成した.また,この入力方法に対応した基本的な単語を使った検索用のインデックス情報の作成などを行い,小規模ではあるが手話動作から意味を検索するための辞書の中核部分の作成を行った. しかし,現在では多くの単語の絞りこみを行うためには,能力不足であるために手指の形などを組み合わせた方法に改善を行っている.また,それらのインデックス情報の作成と語彙の追加を行うとともに,前後の単語を考慮した意味の絞込み等,単語ベースの検索から文節等の更に高位でのスムーズな絞込み,すでに既知の単語情報との組み合わせによる意味理解支援に対しての考察や試作システムに取り組んでいる.
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