平成16年度はテーマである聾学校の地域貢献に関して、センター的な取り組みである教育相談、通級指導教室、特別支援教育コーディネーターを中心に現在の取り組みについて取り扱った。 明らかになった点は以下の点である。 1.聾学校において、ほぼ100%の学校で教育相談を行っている。 聾学校の教育相談では特に最早期の対応が重要になってきている。地域とのつながりとしては、医療・保健機関との連携が重要である。特に従来では耳鼻科との連携が最重要視されてきたが、産婦人科、地域保健所との共同が必要になる。 2.33校の聾学校で通級指導教室を行っている。 中学校生徒を対象にしている場合が多い。小学校児童については小学校の通級指導教室と連携しながらの支援を見ることができる。 3.特別支援教育コーディネーターの指名は53%である。 コーディネーターは教育相談担当などとの併任が多く、専任で担当している割合は23%程度である。校内・校外の支援の両方に関わっており、広範な業務が存在している。校外の他機関においては、幼稚園・保育所・療育機関などへの支援が多く見られており、乳幼児期の子どもへの対応が主なものになることが推測できる。 聾学校の地域貢献に関する項目の洗い出しを行えたので、平成17年度は具体的な聾学校の地域貢献に関する具体的なチェックリストの試案を作成する予定である。
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