• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2005 年度 実績報告書

Abel多様体の周辺

研究課題

研究課題/領域番号 16740009
研究機関山梨大学

研究代表者

小池 健二  山梨大学, 教育人間科学部, 助教授 (20362056)

キーワードPicar曲線 / 超幾何関数 / AGM
研究概要

前年度に引き続き、志賀弘典氏(千葉大学)と算術幾何平均楕と楕円積分の関係の高次元化(他変数化)を目指し、Picard曲線の周期積分と保形関数の研究を行った。Picardモジュラー関数のisogeny公式を基にして、算術幾何平均の3変数類似とAppellの超幾何関数F_1(1/3,1/3,1/3,1)の関係式を発見した。
Picard曲線は、複素超球上の点(u,v)をパラメータとして
y^3=X(x-θ_0(u,v)^3)(x-θ_1(u,v)^3)(x-θ_2(u,v)^3)
と表される。ここでθ_k(u,v)は、Siegelのテータ関数を用いて具体的に表示される、複素超球上の保形関数である。関数
θ_0((√<-3>)u,3v),θ_1((√<-3>)u,3v)^3±θ_2((√<-3>)u,3v)^3
はθ_k(u,v)(k=0,1,2)の多項式として表すことができ、その多項式を用いた反復代入操作の極限はF_1(1/3,1/3,1/3,1)と一致する。この事実はBorwein等によって発見されたcubicAGMの一般化になっており、超幾何関数F_1(1/3,1/3,1/3,1)の3次の変数変換の公式を導くことができる。超幾何関数の2次の変数変換の公式は多種発見されているが、3次の場合は珍しく、他変数では具体例がなかったため興味深い結果となっている。この研究結果について以下の講演を行った。
・多変数関数論サマーセミナー 新潟県(湯沢グランドホテル)「ある3項算術幾何平均とAppellの超幾何関数」
・Padova大学(伊)数学教室でのセミナー
「AGM and hypergeometric functions」

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi