• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2005 年度 実績報告書

リーマン多様体の崩壊と微分形式のラプラシアンの固有値の研究

研究課題

研究課題/領域番号 16740026
研究機関東北大学

研究代表者

高橋 淳也  東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助手 (10361156)

キーワードLaplacian / 微分形式 / Riemann多様体 / 固有値 / 崩壊 / コホモロジー群 / 固有値の収束
研究概要

昨年度に引き続き,閉Riemann多様体が崩壊した際の対応する微分形式に作用するLaplacianの固有値の極限について研究を行った.特に,微分形式の場合は関数の場合と異なり曲率が有界な崩壊であっても,小さい固有値と呼ばれる0へ収束する固有値や,大きい固有値と呼ばれる∞に発散する固有値が存在することがある.従って,これらの特殊な固有値の存在とその崩壊の幾何・トポロジーの関係を解明することが非常に重要である.
我々は,崩壊の典型的な例である2つのコンパクトな境界つき直積Riemann多様体を境界で貼りあわせて得られる崩壊について研究を行った.昨年度は,この崩壊に対して大きい固有値の存在条件が解明できたので,本年度は小さい固有値の存在について研究を行った.その結果,崩壊する多様体のトポロジーが簡単な場合には、小さい固有値が存在しないことが分かった.しかし,トポロジーが複雑になった場合にはもはやこの方法では証明できず,問題は非常に難しくなる.
この困難を解決するには,新たに固有値の極限を調べることが必要であろうと考えた.しかし,一般に固有値の極限を調べることは非常に難しいため,まずは関数の場合に対して調べた.その結果,極限空間が1次元の場合には固有値の収束を証明することができたが、2次元以上になると境界の取り扱いが困難なため未解決である.従って,この解決と一般の微分形式の場合を証明することは来年度の課題である.
なお,フランスのBrestで開かれた国際研究集会に出席し研究発表を行った.また,フランスのNantes大学のAnne氏とEcole PolytechniqueのCourtois氏を訪問し,研究議論および情報収集を行ったことは非常に有意義であった.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Vanishing of cohomology groups and large eigenvalues of the Laplacian on $p$-forms2005

    • 著者名/発表者名
      Junya Takahashi
    • 雑誌名

      Mathematische Zeitschrift 250

      ページ: 43-57

  • [雑誌論文] The gap of the eigenvalues for $p$-forms and harmonic $p$-forms of constant length2005

    • 著者名/発表者名
      Junya Takahashi
    • 雑誌名

      Journal of Geometry and Physics 54

      ページ: 476-484

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi