三次元ユークリッド空間内の完備で、全曲率が有限な極小曲面のうち、正方形輪環面から一点を除いた共形構造をもち、除いた点でガウス写像が最大に分岐しているもので、回転対称性をもつものの、モデュライ空間を具体的に書き表した。 四次元ユークリッド空間内の完備で全曲率が有限な極小曲面のうち平坦なエンドを四つ持つものモデュライ空間の、滑らかな成分を具体的に構成し、モデュライ空間の次元の下からの評価を得て論文を書いた。 神戸大学において、四元数的正則幾何の基礎とその応用としての双対曲面との関係について、集中講義を行った。 可積分系の理論を応用してウィルモア予想を肯定的に解決したとされるベルリン工科大のシュミット氏の論文を大阪市立大学大仁田義裕、熊本大学安藤直也、日本大学乙藤隆史と解読中である。 四次元ユークリッド空間内の平坦でハミルトン的に極小なラグランジェ曲面について、平均曲率ベクトルの四元数共役に左から右ガウス写像を書けたものが元のラグランジェ曲面のベックルント変換になっている例を見つけ日本数学会の一般講演で報告した。 四次元ユークリッド空間内のラグランジェ曲面にたいして、それがコンパクトなウィルモア曲面であることと、ハミルトン的にウィルモアな曲面であることが同値であることを示した。この曲面についてはマサチューセッツ大学アマースト校のフランツ・ペディット、ベルリン工科大のクリストッフ・ボーレと共同研究中である。
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