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2004 年度 実績報告書

平面曲線から構成される、多様体のオープンブック分解と接触構造に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16740031
研究機関東京工業大学

研究代表者

石川 昌治  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (10361784)

キーワード3次元多様体 / オープンブック分解 / Divide / 結び目論理 / 特異点
研究概要

Stein fillableな3次元多様体に対して,divide理論を用いて,正モノドロミーをもつオープンブック分解を構成した.このようなオープンブック分解を「正オープンブック分解」と呼ぶ.Divideとは単位円盤上の平面曲線のことで,N.A' Campoはこの曲線から3次元球面の正オープンブック分解を構成した.同じような正オープンブック分解の構成は曲面上の接円束でもできることが本研究代表者により既に示されている.A.LoiとR.Piergalliniは2001年の論文で,3次元多様体がStein fillableであることと,3次元多様体が正オープンブック分解を持つことが必要十分であることを示した.その後S.AkbulutとB.Ozbagciは2ハンドル貼り付けを使って,Stein fillable 3次元多様体の正オープンブック分解を構成した.本研究ではAkbulut-Ozbagciの手法をdivideのファイバー曲面に対して用いることで,彼らの主張よりも強い以下の結果を示した.
定理
LをStein fillable 3次元多様体M内のリンクとする.このとき,Lの補空間内の結び目Kを選んで,KとLの和集合がバインディングとなるMの正オープンブック分解が構成できる.
つまり,Stein fillableな3次元多様体の正オープンブック分解は,そのバインディングを与えられたリンクを含むように、自由に構成することができることを主張している.また,Loi-Piergalliniの結果により,Stein fillableでない3次元多様体には正オープンブック分解が構成できないことが知られているため,上の定理はbest possibleであることが分かる.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] On the Thurston-Bennequin invariant of graph divide links2005

    • 著者名/発表者名
      石川昌治
    • 雑誌名

      Mathematical Proceedings of the Cambridge Philosophical Society (発表予定)

  • [雑誌論文] Tangent circle bundles admit positive open book decompositions along arbitrary links2004

    • 著者名/発表者名
      石川昌治
    • 雑誌名

      Topology 43

      ページ: 215-232

  • [雑誌論文] On topological types of reduced sextics2004

    • 著者名/発表者名
      石川昌治, T.C.Nguyen, 岡睦雄
    • 雑誌名

      Kodai Mathematical Journal 27

      ページ: 237-260

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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