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2004 年度 実績報告書

球面上の重みつき点配置空間の上の複素双曲構造の変形理論の構築

研究課題

研究課題/領域番号 16740035
研究機関奈良女子大学

研究代表者

山下 靖  奈良女子大学, 理学部, 講師 (70239987)

キーワード点配置空間 / 双曲幾何 / 射影構造 / オートマティック群
研究概要

(1)1点穴あきトーラスの上の射影構造の研究
1点穴あきトーラスの上の射影構造全体の空間は、複素2次元であることが古典的に知られている。この空間の中で、射影構造から定まるPSL(2,C)の部分群が離散的になる領域Kは重要な研究対象となっている。しかし射影構造が与えられたとき、これから定まる群がKに入っているかどうかを判定せよというBersによって1970年代に問われた問題は非常に難しく、これまで部分的な結果しかなされてこなかった。
この研究では、計算機を使用した数値計算的な手法により実験的に上記判別問題を解くとともに、射影構造全体である複素2次元内のよく知られた複素1次元スライスについて、Kをコンピュータグラフィックスの画像として図示し、この領域Kの境界がフラクタル性を実験的に確かめた。
(2)オートマティック群に関するGerstenの問題の研究
閉3次元多様体の基本群に対する弱双曲化予想とは、基本群は(1)有限群(2)階数2の自由アーベル群(Z+Z)を部分群として含む(3)語双曲群のいずれかになる、というものである。この問題を「オートマティック群」に置き換えて同じ現象が起こるかどうかを問うのがGerstenの問題である。この研究では、この問題について考察を行った。
群がZ+Zを部分群として含む場合は、Z+Zの格子が群の中にあることになる。本研究では、「n-track」というZ+Zの格子に似ている構造を導入し、オートマティック群が語双曲的でない場合はほとんどいつも、n-trackが群の中に見つかることを示した。さらにオートマティック構造が比較的単純な場合として「n-starred」というオートマティック構造のクラスを導入し、この場合は、上記問題が条件付で肯定的に解けることを示した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Computer experiments on the discreteness locus in projective structures

    • 著者名/発表者名
      Yasushi Yamashita
    • 雑誌名

      London Mathematical Society Lecture Notes (to appear)

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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