4色定理は、120年以上の未解決問題で、70年代の後半にやっと肯定的に解決された。この4色定理の拡張予想でもっとも有名な予想が、 HADWIGER予想である。研究代表者は、この分野に対して本質的な進展を与えた。特に7彩色問題の場合についての最初のブレークスルーと一般の場合での連結度に線形サイズの完全グラフマイナーを含むという結果の論文を発表した。これの論文が評価され、3つの国際会議の基調招待講演を努めた。 HADWIGER予想を動機付けとして、1980年代にアメリカの数学者ROBERTSONとSEYMOURによって打ち立てられた数学の大理論が、グラフマイナー理論で、アルゴリズム的な応用を集中的に行った。これらの仕事が評価され、2005年度の理論計算機最高峰の国際会議FOCSに論文が採用された。日本人ではただ一人である。また、その継続研究も評価され、2006年度のSTOCにも採用された。 その他、平面グラフと曲面上のグラフに関する研究、マイナー操作に関して閉じているグラフに関する研究、グラフ連結度に関する研究等を行い、超1流の学術雑誌に論文を発表してきた。
|