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2006 年度 実績報告書

独立集合族に付随するTDI不等式に対する構造定理の構築を目指して

研究課題

研究課題/領域番号 16740045
研究機関山形大学

研究代表者

佐久間 雅  山形大学, 地域教育文化学部, 助教授 (60323458)

キーワードclutter / ideal / packing property / MFMC property / Blocking Polyhedra / Total Dual Integrality / minimally non-ideal clutter / minimally non-packing clutter
研究概要

「線形不等式系のTDI-nessを多項式時間で判定できるか、その判定アルゴリズムを組合せ論的に構成できるか?」というテーマは、未だ本質的な解明に至っていないという意味で、非常に深い未解決問題であると考えられています。本研究では、こうした様な組合せ構造のプリンシプルの一つの候補となるべき予想を提案し、この予想の一般的な枠組みでの解決を念頭におきながら、幾つかのBlocking-Typeの具体的な未解決問題についての研究に着手し、更にその先のステップとして、各々のTDIのクラスを統合してゆくプロセスを通じて、予想の解決への足掛かりを与えます。
本年度は「与えられたグラフの持っ弦のない奇数点サイクルとその補グラフ達をそれぞれhyperedgeとするclutter」のidealityを考察するために利用される、奇数点コードレスサイクルを実際的な時間で列挙するアルゴリズムを開発し、実装しました。これを用いて、上記の問題の特殊ケースである、平面グラフの奇数点コードレスサイクルのclutterの考察を行っておりますが、現在までには「C^2_<2n+1>とJ_nをマイナーとして持たなければidealである」という我々の予想の反例は見つかっておりません。
平面グラフはエルデシュポーシャ性を持ちますが、その拠り所となるのは、エッシャーの壁の非存在です。この事実は、エッシャーの壁がnonidealであることを示しており、この構造がマイナーとして内包するminimally non ideal clutterを同定することには著しい意味があります。この問題についても、上記のアルゴリズムを利用して、計算機実験を行っています。
さらに本研究課題に付随して、マトロイドと距離行列についての著しい関係を明らかにしました。これらの結果は平成19年度のしかるべき時期に、国際学会などの場を借りて発表する予定です。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] A group majorization ordering for Euclidean distance matrices.2007

    • 著者名/発表者名
      H.Kurata, T.Sakuma
    • 雑誌名

      Linear Algebra and its Applications 420

      ページ: 586-595

  • [雑誌論文] Grinstead's Conjecture is true for graphs with a small clique number.2006

    • 著者名/発表者名
      K.Kashiwabara, T.Sakuma
    • 雑誌名

      Discrete Mathematics 306

      ページ: 2572-2581

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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