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2004 年度 実績報告書

近接点法による多期間ポートフォリオ問題の解法について

研究課題

研究課題/領域番号 16740048
研究機関一橋大学

研究代表者

上村 昌司  一橋大学, 大学院・国際企業戦略研究科, 専任講師 (50323902)

キーワード多期間ポートフォリオ問題 / 近接点法
研究概要

Banach空間における近接点法の研究と、投資機会が変動する場合の連続時間ポートフォリオ問題の2つについての研究を行った。
Banach空間における近接点法の収束性については、限定された条件の下ではあるものの、弱収束性を証明することに成功した。
連続時間ポートフォリオ問題については、いわゆるファクターモデルを考え、そのモデルにおけるべき型効用関数の期待効用最大化問題に取り組んだ。成果としては、まず期待効用最大化問題が解を持つための十分条件を与えた。これはよく用いられるverification theoremが今回のモデルには直接適用できない点に難しさがあった。この研究から得られた知見として、ファクターモデルにおける連続時間ポートフォリオ問題が解けるかどうかは、結局HJB方程式から導出される行列型Riccati微分方程式の解が存在するかどうかに帰着する、ということが挙げられる。また、十分条件が満たされない場合にどのようなことがマーケットに起こるかの例をいくつか作ることに成功した。これらの例により、数値計算によりポートフォリオ問題を解く際、十分条件を満たす範囲で、問題を設定することの重要性が示せた。
以上の研究をもとに、近接点法による多期間ポートフォリオ問題の解法に取り組んだ。モデルは上と同じく、ファクターモデルとし、設定するマーケットパラメータは得られた十分条件を満たすようにしてある。小規模の問題については数値計算に成功している。来年度はこれらの成果を元に、大規模な問題の解法に取り組む予定である。

研究成果

(3件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] On the verification theorem of continuous-time portfolio problem with stochastic market price of risk2005

    • 著者名/発表者名
      Toshiki Honda, Shoji Kamimura
    • 雑誌名

      Proceedings of The 7th JAFEE International Conference

      ページ: 132-156

  • [雑誌論文] The proximal point algorithm in a Banach space2004

    • 著者名/発表者名
      Shoji Kamimura
    • 雑誌名

      Proceedings of the Third International Conference on Nonlinear Analysis and Convex Analysis

      ページ: 143-148

  • [雑誌論文] On the verification theorem of continuous-time portfolio problem with stochastic market price of risk2004

    • 著者名/発表者名
      Toshiki Honda, Shoji Kamimura
    • 雑誌名

      JAFEE 2004冬季大会予稿集

      ページ: 150-169

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公開日: 2006-07-11   更新日: 2016-04-21  

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