研究課題
この補助金のおかげで非常に効率よく研究を進めることができ、そして、多くの研究成果を得ることができた。また、成果発表まで至っていないが多くの知見を得ることができた。以下、項目11の論文リストで挙げた論文の概要について述べる。1:Opial条件下での非拡大半群の共通不動点に関する性質について調べた。従来は、空間の一様凸性を仮定するのが普通であったが、この結果はその条件を仮定しないところに特色がある。2:τ-distanceを用いて、完備距離空間における従来の不動点定理を一般化した。従来の定理の構造をそのまま用いて一般化している所に特徴がある。3:狭義凸性、一様凸性などの空間の凸性を仮定しない設定で、非拡大半群の共通不動点への収束定理を得た。空間の凸性を仮定しない一般的な設定なのでL1,L∞という重要な空間に適用することが可能になった。このような設定での研究はほとんど行われておらず、今後の発展が非常に期待できる。4:あるtに関してT(t)がコンパクト写像となる非拡大半群に関する結果を得た。3と同様に空間の凸性を仮定しない所に特色がある。5:ベクトルに関する条件を持つ集合値写像に関する不動点定理を得た。6:Krasnoselskii-Mann iterationのもつ本質的な性質について議論をした。3種類のiterationについてその特色を論じた。
すべて 2004
すべて 雑誌論文 (6件)
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