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2006 年度 実績報告書

逆数学および算術の体系に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16740057
研究機関東北大学

研究代表者

山崎 武  東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (30336812)

キーワード逆数学 / 二階算術 / 計算量理論 / 帰納的関数論 / オメガ-モデル
研究概要

二階算術の枠組みにおいて、どれくらいの強さの集合存在公理図式があれば証明されるのに必要十分であるかという観点から、数学の定理を分類する試みを逆数学という.より厳密には、計算機が使える程度の数学領域に対応する形式体系のもとで、吉の数学の定理とある集合存在公理図式の同値性を証明する.したがって、その逆数学はここの具体的な数学対象の計算論及び再帰理論的な性質の研究と関係している.本年度は次の4点に着目しながら逆数学及び再帰理論からの応用を中心にその周辺の研究を行った.
(1)無限群に関する再帰理論的研究.無念軍の中心の存在と算術的内包公理の同値性の別証をはじめとする基礎的な事柄についての成果をいくつか得られたが,発展的内容にっいては今後の課題である.
(2)保存性に関する二階算術のモデル論的研究.RCAの任意のcountable modelは1つの集合で生成されるRCAのオメガーモデルであるという以前の結果を利用し,RCA + collection schemeはRCAの算術的論理式に関する保存的拡大であることの簡単な証明を得た.現在は,RCA以上の体系とcollection schemeのベーターモデルにおける関係を考察中である.
(3)一般的な位相構造における逆数学.従来の逆数学では言語の制限上,位相空間としては完備可分距離空間のみが扱われてきた.しかし、Stone spaceなどもRCAよりも強い体系においては扱える.そこで、より一般的な観点から位相構造に関する逆数学を調べた.
(4)部分的ランダム性の考察.0-1無限列のランダム性には様々な定義があるが,同じような形でそれらの部分的な条件を緩めるとその同値性がこわれることが知られている.そこで、劉晨光氏と共に、このような部分的ランダム性のいくつかの新しい概念を導入し、それらの分類を行っている.また、ランダム性とラムゼイの定理との関係、それに対応する逆数学及び二階算術のモデルの特性も調べている.
また、逆数学に関する話題を自身の研究内容も踏まえて、田中一之編「ゲーデルと20世紀の論理学 3 不完全性定理と算術の大系」第二部「二階算術ち逆数学」を書いた.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Truth-table reductions and minimum sizes of forcing conditions (preliminary draft)2007

    • 著者名/発表者名
      T.Suzuki at el.
    • 雑誌名

      数理解析研究所講究録 1533

      ページ: 9-15

  • [図書] ゲーデルと20世紀の論理学 3 不完全性定理と算術の体系2007

    • 著者名/発表者名
      田中一之 他
    • 総ページ数
      284
    • 出版者
      東京大学出版会

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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