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2004 年度 実績報告書

楕円型偏微分方程式の解の研究

研究課題

研究課題/領域番号 16740078
研究機関広島大学

研究代表者

下村 哲  広島大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (50294476)

キーワード楕円型偏微分方程式 / 調和関数 / ソボレフ関数
研究概要

楕円型偏微分方程式の解の研究において、ソボレフ関数は非常に有用な道具となる。本研究において、主に楕円型偏微分方程式の解の性質を調べることを目的としている。楕円型偏微分方程式の最も基本的な解は調和関数であり、この関数の性質を深く調べることは重要である。また、一般の距離空間上でのソボレフ関数の研究が、微分幾何学、フラクタルやグラフ上の解析学などへの応用をにらんで、フィンランドなどヨーロッパを中心とした研究者によって精力的に進められている。
本年度の研究は次のように行った。
(1)楕円型偏微分方程式であるラプラス方程式に関連して、半空間におけるL^P関数の分数巾ポアソン核による積分の境界極限値の存在について調べたFatou型定理を見直した。この見直しにより、半空間におけるL^P関数を一般化したOrlicz関数の分数巾ポアソン核による積分の境界極限値の存在について調べ、Fatou型定理について新しい知見を得ることができた。
(2)近年、微分構造を仮定せず、一般の距離空間上でポテンシャル論を確立するために、ソボレフの定理が成り立つような条件を求める試みが盛んになされている。このような枠組みにおけるソボレフ空間の基礎を打ち立てることは、たとえばフラクタルそのものの上のポテンシャル論の展開を可能にし、それによってフラクタル境界を持つ領域における境界値問題の解の境界挙動についての知見も得られると期待される。距離空間上においてソボレフ型定理を発展させることができた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Approach regions for modified Poisson integrals of boundary functions in Orlicz classes2004

    • 著者名/発表者名
      Toshihide Futamura
    • 雑誌名

      Far East Journal of Mathematical Sciences 14

      ページ: 137-153

  • [雑誌論文] Continuity of Sobolev functions of variable exponent on metric spaces2004

    • 著者名/発表者名
      Yoshihiro Mizuta
    • 雑誌名

      Proceedings of the Japan Academy 80

      ページ: 96-99

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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