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2004 年度 実績報告書

リダクションによるパンルヴェ方程式の研究

研究課題

研究課題/領域番号 16740088
研究機関東京大学

研究代表者

WILLOX Ralph  東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (20361610)

キーワード可積分系 / パンルヴェ方程式 / 差分方程式 / 離散力学系 / セルオートマトン
研究概要

本研究は「パンルヴェ方程式を無限次元可積分系のリダクションとして捉え、パンルヴェ方程式の解を佐藤理論における『タウ』関数と結び、リダクションに与えられる方程式のすべての対称性を得る。離散パンルヴェ方程式を体系的に構成し、それらの様々な性質を考察すること」を目的とし、それに関して本年度は以下の研究成果を得た。
1.可積分な非線形偏差分方程式から離散パンルヴェ方程式を得るための新しいリダクション方法を提案した。これは、特異性閉じ込め条件や代数的エントロピーの手段を用い、与えられた1+1次元離散可積分系の非自律化による非自律可積分系を対象するリダクション過程に基づき、差分パンルヴェ方程式とq-差分パンルヴェ方程式の両方のタイプを与える系統的な方法である。この結果は無限次元離散可積分系と離散パンルヴェ方程式を明快に結び、離散可積分系の解釈に大きな影響を与えるものである。
2.離散可積分系において、q-差分の第6パンルヴェ方程式と差分の第5パンルヴェ方程式から様々な極限や退化手順で得られる離散可積分系の分類と対称性の特徴づけを行った。これらの結果は離散パンルヴェ方程式の相互関係に関する知識を広げたものである。
3.連続可積分系の可積分な離散化を行うときに有効である有理写像の構成方法を疫学的模型に適用し、得られた離散力学系の超離散化により連続模型に対応するセルオートマトンを構成した。さらに、この過程に対して妥当な模型の一つのクラスを提案した。
4.無限次元可積分系のリダクション問題に関連して、A型戸田格子の拡張版のリダクションにより、新しい1+1次元可積分系列を得た。この中に、サインゴルドン方程式の拡張やアフィン幾何学におけるTzitzeica方程式の拡張も含まれている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] Reductions of Integrable Lattices2005

    • 著者名/発表者名
      B.Grammaticos
    • 雑誌名

      Journal of Nonlinear Mathematical Physics 12巻Supl.1

      ページ: 363-371

  • [雑誌論文] Limits and degeneracies of discrete Painleve Equations : a sequel2005

    • 著者名/発表者名
      A.Raman
    • 雑誌名

      Physica A 347

      ページ: 1-16

  • [雑誌論文] On a generalized Tzitzeica equation2005

    • 著者名/発表者名
      R.Willox
    • 雑誌名

      Glasgow Mathematical Journal 47a(発表予定)

  • [雑誌論文] Extending the SIR epidemic model2004

    • 著者名/発表者名
      J.Satsuma
    • 雑誌名

      Physica A 336巻3-4号

      ページ: 369-375

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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