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2005 年度 実績報告書

高空間分解能数値シミュレーションによる銀河団ガスの運動状態の研究

研究課題

研究課題/領域番号 16740105
研究機関山形大学

研究代表者

滝沢 元和  山形大学, 理学部, 助手 (70323160)

キーワード銀河団 / 流体力学 / X線天文学
研究概要

銀河団内でのサブストラクチャーの運動にともなうガスの進化をRoe TVD法を用いた三次元流体シミュレーションを行って調べた。より現実的な状況を再現するために、メインクラスターの重力ポテンシャル内でのサブクラスターの運動を解き、そこから得られたメインクラスターとの相対速度等の進化を考慮にいれてサブストラクチャー周囲のガスの進化を計算した。その結果以下のようなことが判明した。単純にメインクラスターの外側から中心へ落っこちて反対側へつき抜けるような場合では、Kelvin-Helmholtz(KH)不安定性はあまり成長せず、ガスの流れの構造は大局的なままである。これは1E 0657-56銀河団などの観測結果をよく説明する。一方、メインクラスターの中心付近を振動するような場合には、KH不安定性だけでなくRayleigh-Taylor不安定性も良く成長し、数回往復するうちにサブストラクチャーのガスは周囲と混合し、乱流的な構造が現れる。これはA168銀河団などで見つかっている構造をうまく説明する。これらの結果はApJ,629,791として発表された。
また、より大域的な構造の進化を追うために、N体+流体のコード開発を行った。自己重力の計算には流体の格子法と相性の良いParticle-Mesh法を用いた。現在、国立天文台のVPP5000上でベクトル化および並列化をすませており、衝突銀河団の予備的な計算を開始している。その結果、サブストラクチャーのスロッシングに伴う複数組の衝撃波の発生および伝播、また銀河団全体にわたるような大規模な渦状の流れの発生などが確認できた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Hydrodynamic Simulations of A Moving Substructure in A Cluster of Galaxies : Cold Fronts and Turbulence Generation2005

    • 著者名/発表者名
      Motokazu Takizawa
    • 雑誌名

      The Astrophysical Journal 629

      ページ: 791

  • [雑誌論文] Turbulence Generation by Substructure Motion in Clusters of Galaxies2005

    • 著者名/発表者名
      Motokazu Takizawa
    • 雑誌名

      Advances in Space Research 36,4

      ページ: 626

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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