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2005 年度 実績報告書

自己重力系・長距離相互作用系の統計力学

研究課題

研究課題/領域番号 16740152
研究機関お茶の水女子大学

研究代表者

立川 崇之  お茶の水女子大学, 理学部物理学科, 非常勤講師 (60350477)

キーワード重力 / 統計力学 / 平衡状態 / 構造形成 / 宇宙 / 長距離力
研究概要

1.宇宙の大規模構造形成における摂動論の拡張(文献1)
宇宙の大規模構造形成に関して,圧力を考慮したモデルが近年検討されている.そこで従来のモデルの拡張として,全てのモードを考慮に入れた三次の摂動解を導出した.この解の導出により,宇宙の晴れ上がりにおける密度ゆらぎや渦の進化を解析出来るようにした.
2.宇宙の大規模構造形成における摂動論の有効性の考察(文献2)
宇宙の大規模構造形成のシナリオで,密度発散を防ぐために粘性を入れたadhesionモデルが提唱されている.近年,この粘性と圧力の対応が議論されてきており,我々は数値シミュレーションを用いて対応関係を調べた.この結果,圧力では粘性の効果を十分には説明しきれない事が分かった.
3.宇宙の大規模構造の統計解析によるダークエネルギーの性質の検討(文献3)
最近の様々な観測から,現在の宇宙のエネルギーはダークエネルギーとよばれる成分が優勢である事が示唆されている.宇宙の加速膨張を引き起こすダークエネルギーの性質について,我々は大規模構造の進化から制限を与える事を考察した.
4.長距離力系の平衡分布を導出する方法の開発(現在投稿準備中)
エントロピーを極大にする系の分布関数を導出する方法を,我々は2005年に発表した.以前に発表した論文では空間1次元モデルに対してのみの定式化を行ったが,その後我々は任意次元のモデルに対する定式化を行い,モデルによっては計算の劇的な高速化が出来る事を示した.また空間2次元モデル,3次元モデルにおいて,我々の方法で平衡分布を導出出来る事を実証した.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Comparison of the velocity distribution between the adhesion approximation and the Euler-Jeans-Newton model2006

    • 著者名/発表者名
      H.Sotani, T.Tatekawa
    • 雑誌名

      Physical Review D 73

      ページ: 024024

  • [雑誌論文] Non-Gaussianity of the density distribution in accelerating universes2006

    • 著者名/発表者名
      T.Tatekawa, S.Mizuno
    • 雑誌名

      Journal of Cosmology and Astroparticle Physics 0602

      ページ: 006

  • [雑誌論文] Third-order perturbative solutions in the Lagrangian perturbation theory with pressure II : Effect of the transverse modes2005

    • 著者名/発表者名
      Takayuki Tatekawa
    • 雑誌名

      Physical Review D 72

      ページ: 024005

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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