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2004 年度 実績報告書

自発パラメトリック過程で生成された光子対の二光子吸収に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16740231
研究機関京都大学

研究代表者

中西 俊博  京都大学, 工学研究科, 助手 (30362461)

キーワード二光子吸収 / 光子対 / 光電子増倍管 / 自発パラメトリック下方変換 / 疑似位相整合
研究概要

本年度(平成16年度)は半導体レーザからのコヒーレント光を用いて光電子増倍管の光電面の二光子吸収を誘起し,その光電流を測定する実験を行なった.利用した光電子増倍管はバイアルカリ金属の光電面をもち,荷電子帯から真空まで励起するのに2.1eVのエネルギーを要する.したがって,理想的な条件においては,560nmより長波長の光では一光子では光電流は流れず,二光子吸収を経てようやく光電流が流れることになる.そこで,半導体レーザは,780nm,820nm,1064nmの3種類の波長を用意し,その光をレンズで集光して光電子増倍管に入射することで流れる光電流を増幅器(電流電圧変換器)で増幅し測定した.
その結果,780nm,820nmの光では光電流は入力光パワーに対してほぼ線形に増加することが分かった.また,ビームの断面積にはあまりよらないことも分かった.これは,光電流が二光子吸収ではなく一光子吸収で誘起されていることを表している.それに対して,1064nmのレーザ光による光電流は光パワーに対して二乗で増加した,これは,二光子吸収によって光電流が誘起されているという大きな証拠である.また,ビーム系を小さくすると光電流は大きく増加する.このことも,二光子吸収による光電流を裏付ける大きな根拠といえる,電流増幅器を用いた光電流の測定ではマイクロワット以上の光に対して,光電流の二乗特性を得ることができた.さらに弱い光に対しても測定できるように,次に光子計数(フォトンカウンティング)の実験も行なったところ,100ナノワット程度まで光子計数が光パワーの二乗に比例することが分かった.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Simulation of Slow Light with Electronics Circuits2005

    • 著者名/発表者名
      T.Nakanishi, K.Sugiyama, M.Kitano
    • 雑誌名

      American Journal of Physics (発表予定)

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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