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2006 年度 実績報告書

地震活動の時空間変動に基づく摩擦特性の推定のため基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 16740248
研究機関東北大学

研究代表者

矢部 康男  東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30292197)

キーワード摩擦すべり / AE / 回転式低速せん断すべり試験機 / 地震活動 / アスペリティー / すべり速度依存性 / すべり量依存性 / 摩擦構成則
研究概要

本研究では,既存断層のすべりに伴うAE活動や断層の摩擦特性が,すべり速度の変化や大変位のすべりに伴いどのように変化するのかをあきらかにするため,回転式せん断すべり試験機を用いて室内摩擦すべり実験をおこなう.
平成16年度に,別経費で設計・製作した回転式低速せん断すべり試験機の実装に伴う問題の解決を行った.平成17年度には,岩石試料を用いた実験をおこない,過去に直接せん断試験機を用いておこなった実験の結果との比較をおこなった.回転式低速せん断すべり試験機を用いた実験でえられたデータは,過去のデータと概ね一致していたが,細部に相違点が認められた.今年度前半は,この相違の原因の検討を行った.その結果,変位の計測に用いていたロータリーエンコーダの信号・雑音比が低く,変位量を正確に測定できていないことが判明した.そこで,より雑音が小さいエンコーダを取り付けられるよう装置を改良した.岩石実験室の壁面・天井にアスベスト含有のおそれがある吹き付け材が使用されていることが明らかになり,その除去工事のため,12月以降,実験室が閉鎖され,十分な実験をおこなうことができなかったが,試験機の性能は十分満足のいくものとなったことを確かめた.
エンコーダの変更と平行して,波形の相関解析から,すべりに伴って発生する相似イベントを検出することを目指して,AE原波形の収録と効率的な波形解析の準備をおこなった.相似イベントの予備的な解析では,相関係数が0.8以上のイベント対の数が,相関係数がそれ以下のものに比べて相対的に大きくなっていることが示唆されており,室内での摩擦すべりにおいても,プレート境界で推定されているような小アスペリティの繰り返し破壊が発生している可能性がある.このことは,以前の実験結果と矛盾しない.

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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