研究概要 |
現在までの我々の微気圧計のアレー観測(基盤A)により,波長が数10km程度の音波の分散を測る事に成功した.しかし本計画で目指す波長100kmスケールの長周期音波の分散の測定はいまだ達成されていない.この問題点を解決するために,本計画では地震研地震観測網の観測点に微気圧計を設置し100kmスケールのアレーを構築する予定である.具体的には、以下のことを行った。 (1)昨年度、収録した記録をPCのモデムを通じデータ収録するシステムのプロトタイプを開発した。これらの収録システムを試験的にシステムの運用をし、完成度を高めた。 (2)申請者を含む研究グループは,東京大学千葉演習林でのアレー観測のために,気圧センサに水晶を用いた高解像度かつDC成分まで安定に測れるシステムを開発した(基盤A).このシステムを流用し,安価で高精度な気圧計の開発を試みた。気圧計の分解能を上げるためには、気圧センサの出すパルス周期の計測精度を向上化が必要である.そのため,基準クロックの周波数を10MHzから50MHzに上げた。この結果、約5倍程度の分解の向上した。
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