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2004 年度 実績報告書

重力流堆積物の堆積メカニズムの解明:デジタル画像処理による高解像度組織解析

研究課題

研究課題/領域番号 16740287
研究機関京都大学

研究代表者

成瀬 元  京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (40362438)

キーワード重力流堆積物 / 画像解析 / 堆積メカニズム
研究概要

本研究のテーマは,デジタル画像処理による高解像度組織解析を用いて,重力流堆積物の堆積メカニズムを探ることにある.本年度は,画像処理手法を改良すること,そしてそれを天然の試料に適用することを目標として研究を行った.まず,画像処理手法としては,本研究で独自に開発した粒子配列マッピング法と呼ばれる手法の改良につとめた.結果として,肉眼で見ることのできない堆積物中の微細組織,たとえば目に見えないスラスト構造や,2層流構造などを実験堆積物画像から可視化することに成功した,この成果は国際学会International Geological Congress 2004(Firenze, Italy)で発表され,現在投稿論文が査読を受けている最中である.
また,遺伝的アルゴリズムを応用して画像の自動的認識技術を向上させた結果,天然の重力流堆積物にも上記の手法の適用が可能になった.適用例として,北海道東部に分布する白亜系根室層群および和歌山県に分布する白亜系和泉層群の二つの地層に対して野外調査を行い,多重逆級化層と呼ばれる堆積構造を示す堆積物を解析した.この堆積構造は成因がいまだにわかっていないが,粒子配列マッピング法で解析したところ,粒子配列が層準によって大きく変動することなど,これまでわからなかった多くの特徴を明らかにすることができた.これらの特徴は未解明の堆積プロセスを推定していく上で大きな制約条件となるだろう,この成果は2004年度日本地質学会年会(千葉)にて公表され,現在投稿準備中である.
さらに本年度は,これまでに本研究で得られた重力流堆積物の堆積過程に関する成果を応用し,中国Qingyan層Leidapo部層の堆積履歴を読み取る孔とにも成功している.これは,Palaeogeography, Palaeoclimatology, Palaeoecology誌に公表された.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Boron contents of Leg 192 sediments2004

    • 著者名/発表者名
      Sano, T., Naruse, H., Hasenaka, T., Fukuoka, T.
    • 雑誌名

      In : Proceedings of the Ocean Drilling Program ; Scientific results 192(CD-ROM)

  • [雑誌論文] Middle Triassic (Anisian) diversified bivalves2004

    • 著者名/発表者名
      Komatsu, T., Chen, J., Cao, M., Stiller, F., Naruse, H.
    • 雑誌名

      Palaeogeography, Palaeoclimatology, Palaeoecology 208

      ページ: 207-223

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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