研究概要 |
本年度は、高分解能X線CT装置を用いて、定量的なデータを得るために必要な試料(シリカ、アルミ、オリビン、アルミナ、などの無機材料)の作成および一部の試料に関して、テスト撮影を行った。実験は、大型放射光施設SPring-8のBL47XUで主に実施された。 試料は既設の低速精密切断機や、小型自動研磨機(本年度購入した物品)などで調整された。これにより、直径1mm以下の試料を作成する事が可能であった。また、検出器の特性を得るために、自動研磨機で精密に加工された試料の透過率測定なども行われた。 この結果、10keV-30keVのエネルギー範囲において、半定量的な値を得る事に成功した。しかし、10keV以下のエネルギー領域に置いては、未知の原因による定量性の低下が認められた。この点をクリアするのは今後の課題である。また、15keV,20keVにおいて、X線CT装置の空間分解能を直接測定する事に成功した。 これらの成果は、日本放射光学会年会・非破壊検査協会シンポジウムなどいくつかの学会において発表した。また、2005年7月に行われる、International Conference on X-ray Microscopyにおいても成果発表を行う。
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