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2004 年度 実績報告書

赤外外部反射法による長鎖n-アルカン表面近傍の分子構造と相転移挙動に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16750013
研究機関昭和大学

研究代表者

山本 雅人  昭和大学, 教養部, 講師 (50277844)

キーワード赤外分光法 / 反射 / アルカン / 表面 / 表面固化 / 相転移 / 光学定数 / 複素屈折率
研究概要

本研究では、まず、長鎖n-alkaneのひとつn-heptadecane(n-C_<17>H_<36>)液体について、28.1±0.2℃における中赤外領域の光学定数をFT-IRによる赤外外部反射法で求めた。その際、角度可変の反射ユニットを用い、入射角と偏光を変えながら反射率を測定した。反射率を補正する係数を新たに設定することで複素屈折率の値が計算できた。さらに、24.7±0.2℃、23.8±0.2℃の各温度で測定された赤外外部反射スペクトルを、三層系モデルとローレンツの振動子モデルおよびフレネルの式を用いて解析した。その結果、凝固点付近で表層に異方性のある構造を見出し、その構造の光学定数も求めた。
次に、このn-C_<17>H_<36>からなる液体の凝固点(T_f:22℃)付近における表層の構造を同じ赤外外部反射法で温度を変化させながら調べた。気-液界面付近にあるn-C_<17>H_<36>分子が液体から固体に移り変わる際の構造変化の詳細を、反射スペクトルの温度依存性から調べることができた。その結果、従来報告されている表面固化のおこる温度(T_k:24℃)以外に、高温の25℃と26℃で不連続な変化が見出された。26℃でまずゴーシュ形が減少しトランス形に移る。このときメチル基の対称軸は表面に対して傾く。次に25℃で分子軸は表面に対して立つ方向で配向変化する。このとき炭素骨格からなる分子平面は表面に対して傾く。次に24℃では、メチル基の対称軸は表面に対して傾き、分子軸は表面に対してより立ち始める。こうした表層での分子配向変化を、24.7±0.2℃、23.8±0.2℃の各温度における表面の異方的な構造の光学定数と併せてより詳細に解析した。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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