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2004 年度 実績報告書

常温溶融塩・水二相系における相間電位差を駆動力とする金属イオン抽出系の創製

研究課題

研究課題/領域番号 16750060
研究機関京都大学

研究代表者

西 直哉  京都大学, 工学研究科, 助手 (10372567)

キーワード常温溶融塩 / イオン液体 / 抽出 / 第二高調波発生 / 非線形分光 / 液液界面 / キレート / 錯生成
研究概要

研究実績は以下の3点に要約される。
1.水との間の界面に広い分極電位窓を有する疎水性常温溶融塩(RTMS)、N-octadecylisoquinolinium tetrakis[3,5-bistrifluoromethylphenyl]borateを見出した。そのRTMSを用いることによって、RTMS|水分極性界面を横切る様々なイオン種のイオン移動を電気化学測定により調べることに成功した。様々なイオンの溶媒間標準ギブズエネルギー変化の差を求めた。RTMS|水界面を横切るイオン移動機構はこれまで知られている油水界面を横切る機構と同様に十分速い可逆界面電荷移動であることが示唆された。
2.RTMS中のキレートによる水中の金属カチオンのRTMSへの促進イオン移動を、電気化学測定を用いて検出することに成功した。RTMS中でのキレートと様々な金属カチオンの錯生成定数を決定した。幾つかの金属カチオンについては促進イオン移動の際に錯生成が多段階で進行していることが分かった。
3.表面第二高調波発生(SHG)分光測定法を用いてRTMSを構成するカチオンの気液界面における配向を決定することに成功した。様々な芳香族系SHG活性カチオンからなるRTMSを合成し測定試料とした。気液界面においてカチオンはその芳香族部位の大きさにほとんど依存せず、同程度に傾いて(表面法線に対して約50度)配向していることが分かった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Electrocapillarity at the nonpolarized interface between the aqueous solution and the room-temperature molten salt composed of 1-octyl-3-methylimidazolium bis(pentafluoroethylsulfonyl)imide2004

    • 著者名/発表者名
      T.Kakiuchi, F.Shigematsu, T.Kasahara, N.Nishi
    • 雑誌名

      Phys.Chem.Chem.Phys. 6

      ページ: 4445-4449

  • [雑誌論文] Electroneutrality coupling of electron transfer at an electrode surface and ion transfer across the interface between thin-layer of 1-octyl-3-methylimidazolium bis(perfluoroalkylsulfonyl)imide covering the electrode surface and an outer electrolyte solution2004

    • 著者名/発表者名
      K.Tanaka, N.Nishi, T.Kakiuchi
    • 雑誌名

      Anal.Sci. 20

      ページ: 1553-1557

  • [雑誌論文] Polarized potential window available at the interface between an aqueous electrolyte solution and tetraalkylammonium imide salts2004

    • 著者名/発表者名
      T.Kakiuchi, N.Tsujioka, K.Sueishi, N.Nishi, M.Yamamoto
    • 雑誌名

      Electrochemistry 72

      ページ: 833-835

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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