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2004 年度 実績報告書

部位特異的蛍光色素導入法に基づいた新規タンパク質分子間相互作用システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 16750063
研究機関九州工業大学

研究代表者

末田 慎二  九州工業大学, 情報工学部, 助手 (00325581)

キーワードタンパク相互作用解析 / 蛍光エネルギー移動 / ランタノイド金属イオン / 希土類金属イオン / 時間分解蛍光分析
研究概要

本研究では蛍光エネルギー移動を利用したタンパク質分子間相互作用解析システムの開発を目指して、ランタノイド錯体のタンパク質への部位特異的なラベル化法の検討を行った。この目的のために、本研究では分析対象となるタンパク質の末端に、ランタノイド金属イオンと錯形成可能な15量体程度のペプチド配列を導入した。ペプチド配列としては、ランタノイド金属イオンに対して高い親和性を有するアスパラギン酸残基と、光増感剤との親和性を考慮してトリプトファン残基を組み合わせた配列とした。このペプチド配列をタンパクの末端に融合させた形で発現させた。この融合タンパクにテルビウム金属イオンを添加したところ、トリプトファンの光励起に基づきテルビウムイオンに典型的な発光が確認でき、テルビウムイオンとの錯形成を確認することができた。さらに、この系に増感剤としてサリチル酸を添加して発光挙動の検討を行ったところ、320nmのサリチル酸の光励起に基づきテルビウムイオンに特徴的な増感発光を確認することができた。次に、融合タンパクにユウロピウム金属イオンを添加し検討を行った。この場合、光増感剤としてはβ-ジケトン系の配位子を利用した。その結果、330nmのβ-ジケトンの光励起に基づき、ユウロピウムイオンに特徴的な発光を615nm付近に確認することができた。この発光強度は、テルビウム-サリチル酸の系よりも強く、また発光寿命も数百マイクロ秒程度の極めて長いことがわかった。この長寿命の性質を利用して時間分解蛍光測定を行うことにより、トリプトファンなどのバックグラウンド発光を除去して、ユウロピウムイオンの発光のみを観察することができた。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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