• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2005 年度 実績報告書

近傍二核ルテニウム錯体による分子状酸素の活性化に基づく不活性炭化水素の酸化反応

研究課題

研究課題/領域番号 16750079
研究機関大阪大学

研究代表者

小宮 成義  大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助手 (00301276)

キーワードルテニウム / 二核錯体 / 分子状酸素 / 酸化反応
研究概要

金属錯体による酸素分子の活性化の方法の一つとして二核構造が有効であると考えられる。二核の構造に由来するはさみこみの協同効果で酸素錯体が生成するという作業仮説に基づき、また、高効率な触媒的酸素酸化反応への目的として、種々の配位子とスペーサーを有する二核ルテニウム錯体の合成を行った。金属-金属結合間の距離、および、金属上の電子密度を調節することにより、酸素分子の活性化能および活性錯体の酸化活性を制御できると考えられる。二核ルテニウムテトラアセテート錯体の架橋アセテート配位子を水溶媒中でカーボネート配位子へ置換することを検討した。アセテートおよびカーボネートの混合比を変化させることにより、1置換、2置換、3置換、4置換と2種類の架橋配位子の存在比を制御できることを重水中における常磁性^1H NMR測定により明らかにした。特に、そのアセテートケミカルシフトが、カーボネート配位子の数の増加に従い低磁場シフトすることから、Ru_2^<5+>コアにおける電子密度を大きく変化していることが明らかとなった。新規に合成したアセテート・カーボネート混合架橋型二核ルテニウム錯体は、高い水溶性を有する。錯体の水溶性を利用し、水溶媒中におけるアルコールのカルボニル化合物への酸素酸化反応の開発に成功した。アセテートおよびカーボネートの混合比と触媒活性は密接に関連し、3:1の時に最も高活性となることが明らかと成った。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Ruthenium-Catalyzed Oxidative Cyanation of Tertiary Amines with Hydrogen Peroxide and Sodium Cyanide2005

    • 著者名/発表者名
      Shun-Ichi Murahashi et al.
    • 雑誌名

      Angew.Chem.Int.Ed. 44

      ページ: 6931-6933

  • [雑誌論文] Manganese-Catalyzed Enantioselective Oxidation of C-H Bonds of Alkanes and Silyl Ethers to Optically Active Ketones2005

    • 著者名/発表者名
      Shun-Ichi Murahashi et al.
    • 雑誌名

      Tetrahedron Asymmetry 16

      ページ: 3527-3535

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi