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2005 年度 実績報告書

圧力変化によるタンパク質の立体構造変化と酵素活性の圧力依存性の相関

研究課題

研究課題/領域番号 16760014
研究機関徳島大学

研究代表者

鈴木 良尚  徳島大学, 工学部, 講師 (60325248)

キーワードタンパク質 / 圧力 / 結晶成長 / 核生成 / lysozyme / glucose isomerase / 表面自由エネルギー
研究概要

平成17年度は、(1)高圧力下その場X線結晶構造解析に必要な最適結晶化条件の探索と、それをもとにした定常的な構造解析の実現と、(2)高圧力下における結晶表面ステップの成長速度の研究を目的としていた。それぞれの目的に対して本年度の進捗状況を以下にまとめる。
まず、目的(1)について。本研究においては、高圧力下で核生成した結晶を構造解析し、位相問題については分子置換法を用いて解決する予定である。しかし、分子構造の変化が小さい場合に、分子置換法だけでは信頼性が低くなる点をクリアする必要があるとの指摘を受けた。そこで、今年度は高圧力下で重原子置換を行うための、重原子との共結晶化の予備実験としてglucose isomeraseとK_2PtCl_4の共結晶化を試みた。その結果、現在までに常圧、7℃、K_2PtCl_4 0.1mMの条件で結晶化に成功している。
目的(2)については、glucose isomeraseの{101}面上における結晶表面ステップの高圧力下におけるその場観察に世界で初めて成功した。また、速度論的な解析を行うため、溶液濃度に対するステップ前進速度の温度変化から溶解度測定も行い、結晶成長速度で求める方法よりも更に高精度で溶解度の圧力依存性を測定することが出来た。また、それを元に、速度論的な解析を行った結果、やはり加圧による速度論的な成長の促進があることが明らかになった。
今年度に出版済みの論文はないが、上記目的(2)の溶解度の測定に関する内容で、International Journal of Modern Physics Bに投稿した論文は現在印刷中である。また、高圧力下におけるステップ前進速度の測定結果については、高圧力下の生物科学(さんえい出版)に分担著書として投稿済みであり、夏には出版予定である。また、速度論的な解析結果については現在欧文誌に原著論文を執筆中である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Solubility measurements of tetragonal lysozyme crystals2006

    • 著者名/発表者名
      Yoshihisa Suzuki
    • 雑誌名

      International Journal of Modern Physics B 印刷中

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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