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2004 年度 実績報告書

熱音響現象を利用した新しい音響デバイスの評価技術の確立とその応用

研究課題

研究課題/領域番号 16760047
研究機関名古屋大学

研究代表者

琵琶 哲志  名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50314034)

キーワードエネルギー変換 / 熱音響現象 / 音響強度 / 流速測定 / エネルギー流
研究概要

21世紀の環境,エネルギー問題に対処する上で,革新的エネルギー変換技術の開発が必要である.問題解決へ熱音響エンジンの研究開発を推進したいと考えている.我々はすでに,熱によって平均圧力の10%にも達する大振幅の音波を発生させ,この音波を使って冷凍を行う全く可動部のない冷凍機の開発に成功している.この冷凍機では装置の一箇所を400度程度に加熱するだけで,低温部分をマイナス30度程度まで冷却することが可能である.このタイプの熱機関は全く可動部がないだけでなく,その効率が従来型の内燃機関やスターリングエンジンと同等であるとの予測があるため,注目を集めている.熱音響エンジンにおける出力仕事は音波の輸送するエネルギー流(音響強度)によって与えられる.しかしながら,熱音響エンジンの効率や出力を決定するために必要な音響強度の測定手法は十分に確立していない現状があった.音響強度は管内音波の圧力振動と流速振動の積の時間的平均値により与えられる.従って,音響強度の実験的決定には,圧力と流速の同時計測が必要である.今年度は,隣り合う2点での圧力測定から,その中間での圧力と流速を精度よく見積もる手法の開発を行った.この手法はレーザードップラー流速計など,直接的に流速を測定する手法に比較すると,間接的にしか流速を求める事が出来ないというデメリットがあるが,管内音波における圧力測定は流速測定に比べて著しく簡単であるという実験上のメリットがある.気柱共鳴管に対して2点の圧力測定により見積もった流速とレーザードップラー流速計による直接的な測定結果を比較したところ,音響強度の決定に十分な精度があることを確認した.今後は本研究で確立した音響強度の評価技術を活用して,熱音響エンジンの性能評価に取り組むことにする.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 熱音響冷凍2004

    • 著者名/発表者名
      琵琶哲志
    • 雑誌名

      冷凍 79・11

      ページ: 874-881

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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