• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2004 年度 実績報告書

レーザーコンプトン散乱による生体観測用卓上軟X線顕微鏡の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16760049
研究機関早稲田大学

研究代表者

黒田 隆之助  早稲田大学, 理工学術院, 講師 (70350428)

キーワード加速器 / 放射線 / ビーム物理
研究概要

本研究は、レーザーフォトカソードRF電子銃システムにより生成した高品質電子ビームとNd : YLFレーザーによるレーザーコンプトン散乱を用いて『水の窓』領域の軟X線を発生させ、卓上軟X線源としての小型化、安定化、高輝度化を行い、生体観測用軟X線顕微鏡への応用を目指すものである。実際の実験では、エネルギー約4.6MeV、パルス幅約10ps(FWHM)の電子ビームと波長1047nm、パルス幅約10ps(FWHM)のNd : YLFレーザーを約20度の角度で衝突させ、レーザーコンプトン散乱により約370eV『水の窓領域』のピコ秒軟X線パルスを生成実験を行った。この実験では、直径数10〜数100μm、パルス幅10ピコ秒(3mm)程度の電子ビームとレーザーとの衝突であるため、空間的・時間的同期が極めて高い精度で要求される。そのため、衝突点には独自に開発した片面アルミ蒸着のピンホール付石英ガラス同期モニターを電子ビームに対し約35度の角度で挿入し、電子ビームのチェレンコフ光とレーザーを同時に、同じ光検出器で測定することにより、高い精度での衝突に成功している。更には、電子ビーム励起用レーザー(262nm)の基本波(1047nm)を衝突用レーザーとして用いることにより、X線生成の安定化、X線源の小型化(2×2m^2)に成功している。そして、高輝度化を行うため、付加的なフラッシュランプ励起レーザー増幅装置を製作し、これまで約2×10^4photos/pulseのピコ秒軟X線パルスの生成に成功している。今後は、生成した軟X線とX線CCDを用いた固体サンプルのラジオグラフィーを行っていく。さらには、高感度レジスト材とAFM(分子間力顕微鏡)を用いた撮影法の研究も進めており、生体試料のラジオグラフィー及び、ナノメートルの分解能を持った軟X線顕微鏡の開発を目指していく。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Development of Compact Soft X-ray Source Based on Laser Undulator2004

    • 著者名/発表者名
      R.Kuroda et al.
    • 雑誌名

      Proc.FEL2004

      ページ: 466-469

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi