研究課題
平成16年度の研究により得られた成果は以下の通りである。(1)接触面における透過率および高調波振幅に及ぼす入射波強度の影響信号発生器とゲーテッドアンプリファイアによるバースト波送信システムを用いて、アルミニウム同士の接触面に周波数5MHz、長さ30波長分の縦波バースト波を異なる入射波強度で入射し、透過率および透過波に含まれる二次高調波振幅を測定した。この結果、透過率は入射波強度(送信圧電トランスデューサの励振電圧)にほとんど依存しないが、二次高調波(10MHz)振幅と基本波(5MHz)振幅の比は入射波強度とともにほぼ直線的に増加することを明らかにした。(2)接触面剛性と非線形パラメータの接触圧力依存性上記の測定において、異なる接触圧力のもとでの透過率および高調波振幅の測定を行い、接触面剛性と非線形パラメータ(高調波と基本波成分の振幅比)の接触圧力依存性を明らかにした。また、本研究者らがさきに導出した非線形界面モデルに基づいて、測定された接触面剛性一接触圧力関係から非線形パラメータを予測した結果は、実測結果とよく対応することを明らかにした。(3)非線形界面モデルに基づく透過・反射解析上記の結果により妥当性が確認された非線形界面モデルにより、接触面に垂直入射する縦波・横波の透過・反射特性を一次元弾性波動論に基づいて解析し、高調波振幅を支配する方程式を導出した。現在、数式処理システムを用いて解析解を得るための検討を進めている。
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JSME International Journal, Series A Vol.48, No.1
ページ: 20-26
Trans.ASME Journal of Applied Mechanics Vol.71, No.4
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Ultrasonics (発表予定)