研究概要 |
(1)動力結合機構の提案 高効率に人間の意思通りの駆動を行うために,歩行状態,人の筋力,疲労状態,熟練度等に対応してアシストモードを変化できるアシスト駆動系のハードウエアの提案をした.人とアクチュエータの動力結合形式は,それぞれの入力トルクが独立で入力速度に従属関係がある結合形式と,その逆に入力トルクが従属で入力速度が独立な結合形式があり,クラッチと遊星歯車を用いることで結合形式を切り替えることが可能で、さらにクラッチの制御によりその中間的な特性を持たせることも可能な動力結合機構を提案した.さらに小動力のアシストアクチュエータを追加することで,これら二つの動力結合形式を組合せた特性を有する動力結合機構も提案した. (2)制御系の提案と駆動実験 (1)で提案した動力結合機構に対応した制御系として従来までに申請者等が提案した内部に仮想的な回転慣性系を有する制御系に基づく制御系と,新たに人間の意思をクランクの駆動速度の平均値から検出する平均速度制御方法と名づけた制御方法に基づく制御系を提案した.そしてブレーキとモータを用いて負荷を発生し提案した動力結合機構を有し人とアシストアクチュエータでこれを駆動する静止系上でパワーアシスト実験を行える基礎実験装置を製作し,提案した制御系を用いてこの実験装置上で駆動実験を行い提案した手法の有効性について検討した.
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