研究概要 |
(1)静止系に固定した歩行機械を模擬した装置を駆動することで,人の特性に合わせた最適な脚機構を総合する方法を確立することを目的とし,以下のことを行った. (1)クランク駆動実験および各関節トルクの測定実験等の人間の駆動特性を把握する実験に基づき,クランク駆動に着目した人の上肢の力学特性を表現する力学モデルについて検討を加えた. (2)コンピュータ内の仮想的な脚機構の特性を,16年度に用いた基礎実験装置の負荷用のブレーキ・モータを用いて実現する制御方法について検討を加えた. (3)人の疲労状態の評価方法および負荷と疲労の関係について実験的検討を加えた. (4)(3)で検討した疲労の評価方法および出力運動を評価関数とし,強化学習法を用いて機構寸法を変化させることで最適な機構を総合する方法について検討を加えた. (2)人の慣れ,疲労に対応したパワーアシスト法を確立するために以下のことを行った. (1)基礎実験装置を用いた駆動実験を行い,筋電位計,心拍数計等の人に直接取り付ける情報,駆動速度・トルク等の駆動装置から得られる情報およびアンケートによる情報を比較し,それらの相互関係について検討を加えた.そして,その結果から人にセンサを直接取り付けることなく把握できる情報から人の慣れ・疲労を把握する方法について検討した. (2)パワーアシストモードを人の慣れ・疲労に対応させて変化させられるパワーアシスト制御方法を実現するために,予め特別な学習の為の運動を行うことなく逐次学習の行える強化学習法を用いた制御系について検討した.
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