研究課題
燃料電池用固体高分子膜内の水素極・酸素極での水分濃度にイオン伝導度は強く依存し、発電性能が影響を受ける。この高分子膜内の水分量計測を高空間・時間分解で計測するためにマイクロRFコイルを用いて局所計測を行えば、膜内水分濃度が短時間で計測できる。この「マイクロNMRセンサ」による水分量モニタリングに基づいて水蒸気供給量の制御を行えば、膜の最適な湿潤状態の維持が可能となる。本研究では「マイクロNMRセンサ」の開発と高分子膜両電極近傍の水分濃度計測を行い、膜の湿潤制御への適用を試みる。本年度は、小型MRIシステムを用い、マイクロRFコイルシステムの構築と水分量計測法の確立、さらには高分子膜への適用試験を以下のように行った。(1)マイクロRFコイルと小型LC共振回路を製作し、共振回路特性を計測し、低ノイズ化と高感度化を行った。共振回路特性としてQ値、さらに感度特性として信号雑音比を評価した。(2)マイクロNMRセンサによる水分量計測の定量化手法の確立を目指し、標準試料によるT1,T2緩和時定数をInversion recovery法とCPMG法により計測した。この手法を基本シーケンスとし、パルス間隔を変えて水分量計測でのシーケンスの最適化を行い、定量計測法の基盤を確立した。(3)固体高分子膜に電磁波の透過が可能な5mm厚の電極・触媒層を無電解メッキ法により高分子膜表面に析出させ、マイクロRFコイルを設置して、マイクロNMRセンサによるNMR信号取得を行った。この信号を基にして固体高分子膜内の水分量計測法の検証を行った。
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Proceedings of 6th World Conference on Experimental Heat Transfer, Fluid Mechanics, and Thermodynamics (未定)
Proceedings of 1st International symposium on Micro & Nano-scale sensing techniques for energy and bio system 1
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