静電容量型表面電位計を用いた帯電電荷密度分布測定システムの高精度化・高分解能化を図った。表面電荷密度分布測定システムは、パソコン制御三次元プロッ使用した、位置決め誤差10μmの機械駆動システムと表面電位計、そして表面電位計出力値の逆算プログラムよりなる。表面電位計としては、浮遊接地型とフィードバック型がある。浮遊接地型(直径500μm)使用時の、電荷密度分布逆算プログラムを完成させるとともに、フィードバック型使用時の場合の逆算手法を明らかにした。両者の期待される分解能を比較したところ、フィードバック型の方がより高い分解能が期待できる結果となったので、フィードバック型を組み込むべく、測定装置を改良中である。表面電位計出力から電荷密度の逆算には、単純正則化による安定化逆推定プログラムを利用する。従来のプログラムにおいては、正則化パラメータの値の選定は経験則に頼っていたが、画像処理分野において近年用いられるようになった「Lカーブ手法」を導入することにより、最適なパラメータを簡単に選定できるようになった。 上記と平行して、マイクロマシニング技術を利用し、微小な検出電極(直径50μm)を持つ電気的な静電容量型表面電位計の設計を行った。現在VDECの装置を用いて、試作段階にある。
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