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2004 年度 実績報告書

屈折率分布の自在制御によるルゲート薄膜フィルタの開発とインライン集積化

研究課題

研究課題/領域番号 16760267
研究機関宇都宮大学

研究代表者

依田 秀彦  宇都宮大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30312862)

キーワードルゲートフィルタ / アモルファスシリコン酸化膜 / 波長フィルタ / 光学膜厚モニタ / RFスパッタリング / 屈折率傾斜膜 / 屈折率分布 / マイナスフィルタ
研究概要

1.水素化アモルファスシリコン酸化膜(a-SiO_x:H)の光学特性・機械特性の評価
成膜にRFマグネトロンスパッタ装置を使用し、成膜条件を何十通り変えてa-SiO_x:H膜の光学特性を評価した。その結果、酸素ガス流量割合と基板温度の制御によりa-SiO_x:H膜の屈折率を1.6から3.6まで連続的にかつ安定に制御する条件を見出した。屈折率の他、吸収特性と波長分散を明らかにした。
2.リアルタイムモニタ光学系の改良
モニタ精度を高くするため、ASEインコヒーレント光源とノイズトランスを導入した。基板温度を±0.5℃以内に安定に制御するため、温度コントローラの変更、基板と加熱ヒータの間の良好な熱伝達についての対策、基板温度測定用熱電対の配置を変更した。成膜時にa-SiO_x:H膜の反射光量を測定し、そ時間変化の様子からリアルタイムに正弦関数形屈折率分布を推測する方法を確立した。
3.ルゲートフィルタの設計と試作
(1)矩形マイナスフィルタの試作:正弦関数形屈折率分布を精度良く作製するため、成膜時にリアルタイム屈折率分布推定を行いながらAr+O_2ガス流量をフィードバック制御した。フィードバック制御の効果により、測定したスペクトル特性は設計通りのスペクトルをもち、スペクトル全体の波長シフトを抑制できた。
(2)広帯域ルゲートフィルタの試作:広い屈折率制御範囲1.6〜3.6を有するa-SiO_x:H膜は、数100nm広帯域スペクトルのフィルタ材料として適することを見出した。そこで試作対象を当初予定したGFF(帯域<50nm)でなく、従来にないユニークな広帯域スペクトル特性をもつマルチステップ型広帯域フィルタ(全帯域〜400nm,O・E・S+C・Lバンドごとに異なる反射率をもつもの)に変更した。各バンドでのスペクトルが平坦になるよう従来のフーリエ変換法を改良する方法を新たに提案し、屈折率分布を設計した。また屈折率変化が0.001以下の微小な屈折率分布に対応すべく、フルスケールの異なるMFC二台(F.S.10sccm,1sccm)を併用し酸素ガス流量を時間制御することでフィルタを試作した。スペクトル測定から4つのバンドに対応するスペクトル形状を確認できた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 正弦関数形屈折率分布をもつルゲートフィルタの作製2005

    • 著者名/発表者名
      田中大作, 依田秀彦, 江渕宏明, 白石和男
    • 雑誌名

      2005年電子情報通信学会総合大会講演論文集

      ページ: C-3-49

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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