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2005 年度 実績報告書

屈折率分布の自在制御によるルゲート薄膜フィルタの開発とインライン集積化

研究課題

研究課題/領域番号 16760267
研究機関宇都宮大学

研究代表者

依田 秀彦  宇都宮大学, 工学研究科, 助手 (30312862)

キーワードルゲートフィルタ / アモルファスシリコン酸化膜 / 波長フィルタ / RFマグネトロンスパッタリング / 屈折率傾斜膜 / 屈折率分布 / 集積化
研究概要

1.ルゲートフィルタの作製と評価
a-SiO_x:H膜は広い屈折率制御範囲1.6〜3.6を有し、数100nm広帯域波長フィルタ材料に適することを前年度見出した。今年度、広帯域性を活かしたユニークなスペクトル特性をもつルゲートフィルタの作製と改良に取り組んだ。
(1)リニア型ルゲートフィルタ:波長1300〜1800nmにて反射率0〜100%リニアに変化するルゲートフィルタの設計と作製を新たに行った。反射率変化のリニアリティを保持するのに適切な設計関数を提案して屈折率分布を設計した。屈折率変化の連続性並びに低屈折率の再現性を得るため基板温度モニタを導入することでフィルタを作製した。波長1290〜1650nmにて反射率0〜82%、リニアリティ精度1%以内の良好な特性を得た。また耐環境試験として温度サイクル試験を行いスペクトル特性に有意な劣化が生じないことを確認した。
(2)マルチステップ型ルゲートフィルタ:波長1260〜1675nm、O・E・S+C・Lバンドごとに異なる反射率をもつルゲートフィルタを前年度に試作した際に各バンドの平坦性に改善の必要が残っており、今年度は平坦部のスペクトル形状の改善に取り組んだ。隣接バンド間の反射率変化をわずかに緩やかにすることで各バンドの平坦性を50〜75%向上できることを見出し、フィルタを作製して平坦部の改善効果を確認できた。
2.光導波路へのインライン集積化
ルゲートフィルタを実用化するためチップ化して光導波路へアライメントフリーのインライン集積を試みた。カリウムイオン熱拡散TEC導波路(熱拡大したコアの直径約50μm)を作製し、1mm幅の溝加工を施した。また0.5mm厚のフィルタを4mm角にチップ化した。導波路集積化したフィルタの挿入損失を測定して約4.1dB(導波路の吸収損2dB、TEC化による伝搬損1dB、溝における回折損1dB、フィルタの吸収損0.1dB)を得た。導波路の小型化、溝幅の最適化により挿入損失は低減可能と考えている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006 2005 その他

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Rugate filters fabricated by a radio frequency magnetron sputtering system by use of an optical in situ monitoring technique2006

    • 著者名/発表者名
      H.Yoda, D.Tanaka, O.Hanaizumi, Y.Kogami, K.Shiraishi
    • 雑誌名

      Applied Optics 45・1

      ページ: 184-190

  • [雑誌論文] Fabrication of rugate optical filter with multi-step spectrum2005

    • 著者名/発表者名
      H.Yoda, D.Tanaka, K.Shiraishi
    • 雑誌名

      11th Microoptics Conference

      ページ: H15

  • [雑誌論文] Fabrication of Rugate Optical Filter with Wideband Linear Spectrum

    • 著者名/発表者名
      H.Yoda, H.Ebuchi, K.Shiraishi
    • 雑誌名

      9th International Symposium on Contemporary Photonics Technology (CPT2006)

      ページ: Last Minutes-8

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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